1つの電池でごみ処理施設が爆発した惨事を知り、電池の正しいリサイクルを広める団体を立ち上げたアメリカの少年がいる。

この記事の画像(7枚)

「カリフォルニアのごみ処理施設でリチウムイオン電池が爆発したんだ。たった1つの電池がこんな破壊力を持つのに驚いた。大惨事だったのに、その後、誰も何もしなくて悲しかった」

こう話すのは、アメリカのニュージャージー州に住む13歳のニハル・タマナさん。

年間30億個の電池が廃棄処分されるといわれるアメリカで、ニハルさんは10歳の時、電池の正しいリサイクルを広める団体、NPO法人「Recycle My Battery」を設立した。

電池を捨てない世界を

電池から漏れ出す化学物質の危険性や環境への影響を市民に伝え、学校や公共施設に使用済み電池の回収ボックスを設置した。

ボックスが置かれているYMCAの職員は、「箱があるので毎日のように電池がリサイクルされています」と喜ぶ。

回収した電池は液漏れしていないかを確認したり、ビニール袋で発火を防いでリサイクル団体に送る。

リチウムイオン電池は特殊な水溶液や熱で分解し、中の化学物質を取り出して、新しい電池などに再利用している。

今は多くの子供たちがこの活動に参加。全米およそ260カ所に回収ボックスを設置し、20万個以上の電池をリサイクルした。

活動メンバーは「電池は環境に悪くないと思っていたけど、全然違ったよ」と話す。

ニハルさんは「僕の目標は、世界中の人にリサイクルの重要性を教えて、電池が1個も捨てられずに正しくリサイクルされることです」と語った。

「Recycle My Battery」
https://recyclemybattery.org/team/

「フューチャーランナーズ~17の未来~」
フジテレビ 毎週水曜日22:54~23:00放送中(関東ローカル)
BSフジ 毎週土曜日 21:55~22:00放送中
■動画はこちらから
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/archive_217.html
■過去の動画一覧はこちら
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/archive.html

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/sdgs.html