公園に無断で危険な植物が“勝手植え”が問題になっている。
いつもは子どもたちの元気な声が響く大阪市内の公園。この日は物々しい雰囲気に包まれていた。

9日の午前9時40分。重機を乗せた大阪市の車が公園に入っていく。

立ち入り禁止となった公園で行われているのは、公園にせっかく植えられた木の伐採。いったい何が起きているのだろうか?

公園で広がる“勝手植え” 中には危険な植物も
「大阪市では通称“勝手植え”と呼んでいます」
何者かが無断で木を植える“勝手植え”。伐採前日、市の担当者に話を聞いた。
大阪市建設局 十三公園事務所 園山美早紀所長:
これはソテツという木です。この木は、私たち公園管理者の許可無く植えられた樹木になります。

“勝手植え”によるソテツは横に大きく広がっていて、数年前からあるものだという。このような“勝手植え”が公園の至るところで行われている。

こうした行為に公園の利用者は「それはあかんのと違う?勝手に植えるのは悪いと思いますけどね」と話した。
都市公園法では、管理者の許可なく樹木を植えるなどして公園を占用した場合、6カ月以下の懲役、又は30万円以下の罰金が科される可能性がある。

強制撤去に乗り出すという勧告文を貼っても、名乗り出る人はほとんどいないという。

大阪市建設局 十三公園事務所 園山美早紀所長:
この木自身は先が尖っていることもあって、子どもたちが走り回って目を突いてもいけませんし、公園の中にはふさわしくないかなと思います。

多くの子供たちが遊ぶ公園に危険な植物があることに、親からは「もっとちっちゃい子とかいたら、思わず口に入れてしまったりとかして、それに毒があったりとかしたら危ないので。危険なものを植えないでほしいですよね」などといった声が聞かれた。
自宅で育てた植物を置いたか
こうして始まった“勝手植え”の撤去。公園に生い茂っていた“勝手植え”が重機によって根こそぎ取り除かれていく。

その取り除かれた“勝手植え”の根の部分をよく見ると底に鉢が見える。自宅で育てられていたものを誰かが置いたとみられる。

大阪市建設局 十三公園事務所 園山美早紀所長:
だいぶすっきりしたかと思います。全ての勝手植えを直ちにっていうのは難しいんですけれども、優先順位付けながら危険なものから順次対応していきたいと思っております。

市内各地に広がりを見せる“勝手植え”。大阪市は許可を得ていない樹木は、今後も撤去していくとしている。
(「イット!」12月9日放送より)