新型コロナの感染者数が増加傾向となる中、コロナ禍では3度目となる忘年会シーズンを迎える。居酒屋などに賑わいが戻りつつある一方、夜のタクシー事情には「ある異変」が起きているという。「車を回せない」‥。その裏にはコロナ禍が大きく関係していた。
賑わい戻る繁華街 売り上げは回復傾向に
大分県内で感染が確認されて以降、新型コロナに翻弄されてきた繁華街。
しかし感染が落ち着きを見せた2022年9月以降、大分市中央町にある居酒屋では客足が戻り、売り上げはコロナ禍前の8割ほどまで回復したという。
かがりび 大場亮介さん:
コロナ禍では(売り上げは)悪くはないかなという感じ。少ない人数の客はもちろんだが、ある程度団体の客だったりオフィシャルの飲み会であったり人の動きは本当に良くも悪くも活発になったと実感する

民間の信用調査会社東京商工リサーチが県内企業を対象に行ったアンケートでは、忘年会や新年会を「開催しない」と答えたのはおよそ53%。70%を超えていた2021年に比べれば、少しずつ賑わいが戻ってきそうだ。
一方で“第8波”の影響も
こちらの居酒屋でも忘年会の予約が2021年より2割ほど増えた。
ただ、第8波の入り口とも言われる感染拡大を受けキャンセルも出始めていて、客の安心につながればと宴会の人数を制限するなど独自の対策を検討しているということだ。

かがりび 大場亮介さん:
少人数というか、プライベートであったり10名前後だったりとか、そのような人数の客を中心にお受けしないといけないところもあるかと考えている
タクシー業界に異変‥
こうした繁華街の賑わいが売り上げに直結するのがタクシー業界だ。
しかし・・・。
大分第一交通 清家義満所長:
客から電話が鳴るがそれに車を回せない。10本電話がかかってきても実際行けるのは6~7件。7件もいけたらなという感じになってきてる

大分市の第一交通では感染拡大以降、基礎疾患がある高齢のドライバーが感染を心配して退職するケースが相次いだ。その結果、県内のドライバーの人数が100人から80人ほどに減ったため、時間帯によってはせっかくの予約を断らざるを得ない状況が生まれているのだ。
大分第一交通 清家義満所長:
どういうふうに運転手を募集して、人が一番の仕事なので、そこが一番目指すところ

コロナ禍では3度目となる忘年会シーズン。
各業界に以前のような活気が戻るのには、もう少し時間がかかりそうだ。
(テレビ大分)