2,000本を超える論文を発表しているとされる福岡大学の朔啓二郎学長(70)。しかし、中には数行の「あとがき」ですら論文としているものなど疑わしいものも…。本人を直撃した。

学長の主張「数え方の問題」

2020年、YouTubeの福岡大学公式チャンネルであいさつする朔啓二郎学長。

福岡大学・朔啓二郎学長:
学長の朔でございます。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます

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福岡大学のウェブサイトでは、朔学長の研究実績として、2,089本の論文が掲げられている。
しかし、その中の1つを見てみると、台湾で開かれた学会の報告ともに掲載された現地の料理の写真があった。

そして、この「あとがき」が論文だというが…。

学会報告あとがき:
ノスタルジックな街並みがすてきです。素晴らしい世界に浸ることができます

このほかにも、自身が出席した会合での「あいさつ」も論文としていたり、同じものを複数回掲載していたりする。
実際に、医学関連の論文が検索できるサイトで調べると、「朔啓二郎」という名前で出てきた論文は、約400本。2,089本とする大学の情報とは、大きく食い違う。

11月16日、福岡大学では理事会が開かれていた。

濱田洋平記者:
福岡大学では今、まさにこの時間、理事会が開かれていて、学長自らが今回の件について説明を行うということです

大学側は、論文の問題について業績の水増しを否定していたが、朔学長自身は、どう話しているのだろうか。朔学長から話を聞いた人物が、取材に応じた。

福岡大学・貫正義理事長:
「数え方の問題だ」と。2,000という数は、データベースの数だと、論文の数ではないということが朔さんの話

福岡大学・貫正義理事長:
外から見たときに、それを論文と勘違いするような発表の仕方は、よくないのではないかと、私は申しております

数行の「あとがき」が“論文”? 学長本人を直撃

福岡大学によれば、ウェブサイトでは、掲載している論文の中に業界で評価される査読付き論文以外のものも含むことができるため、いろいろなものが論文となり、朔学長の論文数は、約2,000本になっているという。

しかし、その一方で、福岡大学には、自らより厳格な基準で論文を掲載している研究者もいる。

数行の「あとがき」ですら論文として掲載している朔学長。本人を直撃した。

濱田洋平記者:
すいません、朔さんTNCです

福岡大学・朔啓二郎学長:
…(無言)

濱田洋平記者:
ちょっと、お話を聞かせて下さい

福岡大学・朔啓二郎学長:
…(無言)

濱田洋平記者:
学長

福岡大学・朔啓二郎学長:
ちょっとですね。広報が答えるようになっています

その後、大学側に確認すると、わずか数行の「あとがき」が論文とされていることなどについて、朔学長は「入力ミスや分類ミスがあった」として、「今後、修正していく」と話しているという。

さらに、大学側も論文の掲載基準を明確にするために、システムを改修していくとしている。

西日本有数の学生数を誇る、福岡大学。未来を担う若者たちに規範を示すことが求められている。

(テレビ西日本)