第8波とみられる感染の拡大。市民生活にも影響が出始めている。

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北海道では地域の中核病院あたる市立釧路総合病院で100人を超えるクラスターが発生。外来や緊急性の低い入院、手術が制限される事態となった。

11日の東京都の新型コロナウイルス新規感染者数は7899人。先週金曜日から4801人増加した。また、全国の新規感染者数は7万4093人。

全国の新規感染者が第7波のピークである1日26万人を2週間後には超えるとの見方もある中、11日、政府から新たな方針が示され、おおむね承認された。

政府の新方針 都道府県知事が外出自粛を要請「対策強化宣言」

政府が新たに示した方針。それは、感染が急激に拡大した場合、都道府県知事が住民に外出自粛を要請できるというもの。

感染が第7波並みか、それを上回る状況になると、新たに対策強化宣言が出され、感染リスクの高い混雑した場所への外出を控えるよう要請することが可能になる。

さらに感染拡大が進んだ場合には医療非常事態宣言が出され、「出勤の大幅抑制」や「帰省旅行の自粛」「イベントの延期」など、“より強力な要請ができる”などとしている。

「従う」「要請なら外に出るかも」政府の新方針に賛否の声

法的拘束力はないものの、年末年始の人々の行動に大きな影響を及ぼしかねない今回の政府方針について、町からは賛否の声が上がっている。

70代女性:
それはそれに従います。人混みを避けるとか、そういうことはやっぱり気をつけたい。

20代女性:
お願い(要請)だったら自分が予防したら大丈夫かなって思っちゃうので、(外に)出るかもしれないです。

一方、今回は飲食店に時短休業の要請はしないとしているが、店主は客足の影響は大きいと話す。

根室食堂 代表・平山徳治さん:
年末も忘年会の予約というのはほとんどないです。「東京都としての政策を打ち出しますよ」というようなお願いベースであっても僕ら飲食店にとっては冷たい風が吹いてくるんじゃないかな。

松野官房長官「新たな行動制限は行わない」矛盾する政府の新方針

こうした中、9日、松野官房長官はこう発言した。

松野官房長官:
新たな行動制限は行わず、社会経済活動を維持しながら感染拡大防止策を行う。

新たな行動制限は行わないとしながら、外出自粛の要請を都道府県知事に判断させるという政府について、一部の政府関係者からも「矛盾している」との声が上がっている。

(「イット!」11月11日放送より)