鳥取といえば、広大な砂丘に、旨みたっぷりのカニ。そんな名物に加え、次なる観光の目玉として県が期待を寄せるのが、アートの分野だ。
この記事の画像(10枚)鳥取県が3億円でアート作品を購入 県民からは賛否の声
しかし、購入した作品の金額が物議をかもしている。その額はなんと…
鳥取県民A:
3億円…
鳥取県民B:
言葉が出ないですけど。
県民もびっくりのお値段約3億円。
県が購入したのは、アメリカ製タワシのパッケージに似せて作られた「ブリロの箱」という作品。作者は“ポップアート界の巨匠”アンディ・ウォーホル(1987年没)だ。
ウォーホルは“スープ缶”やマリリン・モンローの肖像画で知られ、モンローの作品には2022年オークションで約250億円の値がついた。
そんな世界的巨匠が“戦後アメリカの大衆文化”を表現したブリロの箱を、鳥取県は2年半後の2025年にオープン予定の県立美術館における目玉と位置づけ、2022年9月に購入した。
鳥取県教育委員会 美術館整備局・尾崎信一郎さん:
20世紀を代表するということで非常に親しまれているし、我々の予算の範囲で買えるものということで買わせていただきました。
手続き的には問題はなかったとする県側。
しかし、3億円での購入には県民から賛否の声が上がっている。
鳥取県民C:
気にならない。今持っている話題性があればいいんじゃない。
鳥取県民D:
ちょっと高すぎるんじゃないかな。ニューヨークで見るからウォーホルは良いのであって、鳥取で見ても価値は分からないかな。
県は説明会を実施 参加者「観光客は集まるんですか?」
県民から上がる説明が足りないとの声を受け、県側は急きょ住民説明会を開いた。
県はこの説明会で、「購入の進め方が唐突だったこと」や「説明不足だったこと」を陳謝した。
出席者の一部からは支持する声も聞かれたが、多くは疑問や反対の声だった。
鳥取県民E:
みんなびっくりしているが、どなたがこの購入を決定されたのか。
鳥取県民F:
鳥取県はたかが五十何万人の県。3億円とか2億円のものを買って(観光客が)30万人も50万人も集まるんですか?
60人を収容できる会場で説明会を行ったが、半分以上が空席だった。
県の説明への理解がどこまで広がるかは不透明。県は「今後も住民の意見を聞く場を大事にしながら、より良い美術館をつくっていきたい」としている。
(「イット!」10月31日放送より)