10月8日〜9日にかけて行われたフィギュアスケート東北・北海道選手権。

女子では今季をラストシーズンと決断した廣谷帆香が、男子はシニアとして競技会に復帰した加藤海里が優勝を飾った。

6つの地方大会と東・西日本選手権を勝ち抜いた選手が、12月の全日本選手権への出場権を手にできる。

今回は、東北・北海道選手権で東日本選手権への出場権を獲得したシニア、ジュニアの選手、全日本ノービス選手権を決めたノービスの選手を特集する。

【シニア女子】

シニア女子は5人が東日本出場を決めた。

廣谷帆香
廣谷帆香
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優勝した廣谷帆香は青森県出身、岩手大学に通う大学4年生。ラストシーズンと決めた今季、地元・青森で全日本選手権を目指す戦いが始まった。

ショートは冒頭の3回転トゥループ+3回転トゥループを鮮やかに成功。3回転ルッツで転倒があったものの、3シーズン継続しているプログラムは伸びやかさが増したように感じた。

映画「No Game No Life Zero」の音楽で挑んだフリーでは、戦いの場面と柔らかな曲調の部分との緩急がしっかりとついていて、見応えがあった。
しかしジャンプのミスが目立ち、思ったような演技が出来ず、「本当に何もできてない。グダグダな演技だったので、本当に悔しいばかりです」と反省を口にした。

それでもスピンでは3つ全てでレベル4を獲得し、総合力の高さを見せ、最後の東北・北海道選手権を優勝で締めくくった。

「しっかり自分を追い込むこと。あと、やっぱり自信を持って演技ができるように、徹底的に練習していきます」

昨年は逃した全日本選手権へ決意を新たにした廣谷。就職も決まり、スケートに集中して挑むラストシーズンで、東日本選手権の激戦を勝ち抜き、全日本選手権の出場権を掴めるか。

シニア女子表彰台
シニア女子表彰台

1 廣谷 帆香(岩手大学)126.20
2 三浦 向日葵(仙台泉F.S.C.)123.63
3 清水 柚梨恵(北海道教育大学)114.01
4 藤﨑 鈴(東北高校)110.91
5 種市 和夏(八戸工大一高)107.22

【シニア男子】

参加選手全員が東日本選手権に進出したシニア男子。

加藤海里
加藤海里

優勝した加藤海里は、174cmの長身を活かした伸びやかな滑りが魅力。
昨年は受験のために欠場したが、晴れて岩手大学に合格し、シニアとして再び競技会に帰ってきた。

ショートプログラムは、シングルやペアで活躍した柴田嶺さん振付のプログラム「In This Shirts」。大学に入学し、なかなか練習時間が取れないという中、冒頭2つのジャンプでミスをするも、ラストの2回転アクセルを“音ハメ”ジャンプで華麗に決め、2位につけた。

フリーはアニメ「進撃の巨人」の音楽をダイナミックに滑り切り、逆転で初優勝を飾った。

「今できることをするので精一杯だったので、順位にこだわっては無かったけど、1位を取れて凄く嬉しく思っています」

シニアデビューでの優勝に充実の表情で語った加藤は、さらに東日本選手権に向けても決意を新たにした。

「ショート・フリーと失敗したルッツですが、練習では跳べていたので、跳べていたものをちゃんと跳べるようにすることと、スピン・ステップの取りこぼしが多かったので、元々厳しい戦いなので、できるところで差を縮めて、なるべく良い点数を取れるようにしたいと思っています」

大学では理工学部で学び、将来については「せっかく理系に進んだので、大学院まで行って、その後は国内にとどまらず海外で研究をしたいとうっすらと思っています」と、青写真を描く。

スケートでも「なるべく長く皆さんに見てもらえるようにやっていきたい」と文武両道を突き進む。

シニア男子表彰台
シニア男子表彰台

1 加藤 海里(岩手大学)132.52
2 坪井 聖弥(北洋大学)130.04
3 田村 亮太(宮城鶴ヶ谷FSC)87.74

【ジュニア男子・女子】

6人が東日本選手権への進出を決めたジュニア男子。

本田大翔
本田大翔

優勝は高校1年生の本田大翔。羽生結弦さんのオリンピックでの演技を見て、感動してスケートを始めたと語る。

2019年の全日本ノービス選手権Aで2位に入った実力者で、この春から羽生さんと同じ東北高校に入学した。高校生となり、ジャンプがよりダイナミックになり、スピード感のあるスケーティングも魅力だ。

フリーでは映画「ロード・オブ・ザ・リング」の曲にのせて、力強い演技を見せ、ショート3位から逆転優勝。

体力が持たなくなってしまうところが今後の課題と本人も話すように、後半のジャンプにミスがあったところを修正していきたい。

東日本選手権では、「ノーミスの演技を」と意気込む本田は、理想の選手像について、「自分も人に夢を与えられる選手になりたい」と明かした。

ジュニア男子表彰台
ジュニア男子表彰台

1 本田 大翔(東北高校)132.50
2 尾形 広由(東北高校)125.92
3 小山 蒼斗(仙台泉F.S.C.)122.44
4 金子 ヒロ(新潟FCKZ)116.46
5 武田 結仁(アイビスSC)105.40
6 金子 陽哉(新潟FCKZ)103.74

ジュニア女子では、シード選手の千葉百音と7名が東日本選手権へ進出。

長岡柚奈
長岡柚奈

東北・北海道選手権で初優勝を飾った長岡柚奈は、飼っているうさぎのハリーを可愛く撮ることが特技という高校2年生。

ショートは、3回転ルッツからの連続ジャンプを成功し、「蝶々夫人」にぴったりの気品を感じる滑りを見せ、ノーミスの演技で1位。

スコアが表示されたあとには笑顔も見せた。

長岡柚奈
長岡柚奈

しなやかなショートとは一転、独特で幻想的な曲調を体全体で表現したフリー。強く滑る部分と伸びやかに滑る部分の強弱が、しっかりと表現されていた。

ジャンプのミスこそあったものの、「成功したジャンプはきれいに入ったので、良かった」と収穫もあった。

また、東日本選手権に向けてはミスを無くす練習を重ねたいと明かす。

「スピンの失敗をしてしまったので、そういう失敗をなくすのと、ジャンプもノーミスでできるように頑張って練習していきたいです。全日本ジュニアにまだ1度も出場できていないので、その枠の中に入れるように頑張りたい」

ジュニア女子表彰台
ジュニア女子表彰台

1 長岡 柚奈(藤女子)134.91
2 岩本 愛子(白鳥FSC)133.91
3 園田 真央(仙台FSC)127.62
4 瀬川 穂乃(仙台FSC)121.70
5 聖前 埜乃華(八戸工大一高)119.94
6 小田 佳名美(アイビスSC)114.94
7 藤原 愛菜(八戸FSC)114.79

【ノービスA・B、男子・女子】

11~13歳が参加するノービスAクラスと、9~11歳が参加するBクラスでは、この東京選手権を通過すると、10月21日から開催される全日本ノービスへ出場できる。

ノービスA男子は5人全員が、ノービスA女子は推薦選手の岡万佑子と5人が、全日本ノービスへ出場を決めた。

ノービスA男子表彰台
ノービスA男子表彰台

1 堀野 伊織(八戸FSC)84.38
2 道免 優斗(ROYCE' F・S・C)68.70
3 河本 英士(仙台FSC)68.66
4 瀧元 琉音(月寒FSC)60.75
5 渡邉 柊吾(新潟FCKZ)59.91

ノービスA女子表彰台
ノービスA女子表彰台

1 宮本 琉花(白鳥T・FSC)82.25
2 岡 万佑子(ROYCE' F・S・C)69.56
3 澤口 日和(アイビスSC)61.65
4 在津 咲幸(弟子屈中学校)60.97
5 上田 愛佳(仙台泉F.S.C.)58.03
6 富永 悠菜(ROYCE' F・S・C)58.01

ノービスB男子は推薦選手の上田将生を含む全員が、ノービスB女子は4人が全日本ノービスへの出場を手にした。

ノービスB男子表彰台
ノービスB男子表彰台

1 上田 将生(仙台泉F.S.C.)54.94
2 阿部 快斗(八戸FSC)51.49
3 武内 琥珀(月寒FSC)47.55
4 山口 直太朗(仙台FSC)35.82

ノービスB女子表彰台
ノービスB女子表彰台

1 小川 笑凛(帯広FSC)57.93
2 石井  いち花(アイビスSC)54.48
3 船山 楓夏(新潟FC)52.73
4 三浦 諒子(ROYCE' F・S・C)49.85