生徒たちの声で校則が大きく変わった中学校がある。兵庫県にある姫路市立高丘中学校だ。変わるキッカケは、”白色の靴下”だった。「時代の流れに合わせて変えていかないといけない」ー。先生たちの意識も変わり始めている。

「髪型」や「靴下」などの校則を変えたい… 

生徒会長:
白色の靴下で絶対に来なさいというルールがあって、僕が生徒会に立候補する時に校則を変えたいなと思って

 この学校では、2021年秋ごろから生徒会が中心となり、生徒たちによる校則の見直しが行われた。

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生徒会長:
生徒指導の先生と相談して先生も「変えてみよう」となって変えることになりました

 全校生徒にアンケートをとると「髪型」や「靴下」などの校則を変えたいと、回答の枠に収まりきらない程の要望があった。

生徒会メンバー:
(学級)委員長も一緒に会議を行って、(髪の毛の)くくる位置とか髪の長さで変えたりっていうときに、基準が割れたりしました

 そして、ついに自分たちで決めた校則ができあがった。これまで禁止だった「ツーブロック」は許可され、髪をくくる位置は自由に。

 このほか、靴下はくるぶしが隠れる長さの白色のみだったが、長さは自由、グレー・紺・黒もOKに。さらに、白色のみに制限されていた肌着も、無地で目立たない色なら着ても良いことになった。

生徒の声に「時代の流れを感じた」

 生徒たちの新たな取り組みに先生はどう感じたのだろうか?

生徒指導担当 梅木孝太先生:
子どもたちの意見を聞いて、時代の流れをすごく感じました。時代の流れに合わせていろんなものを変えていかないといけないという話は職員室でたくさん出るようになったと思います

生徒会メンバー:
これまでは、校則に対して不満や疑問があった中で、実際に校則を変えてみて学校生活が過ごしやすくなるような学校になったと思います

 一方で、文部科学省が作る生徒指導のガイドブック「生徒指導提要」が12年ぶりに改訂されることになり、国の校則見直し案でも「各学級で議論、生徒会やPTAへの意見聴取」や「ホームページに内容を公開」など、高丘中学校の様な形を求めている。

 こうした校則見直しの流れについて、菊地幸夫弁護士に聞いた。

菊地幸夫弁護士:
校則というのは違反するとペナルティーがあり、最悪の場合「退学」になる可能性もあります。我々の社会にある法律というのも、場合によって懲役や罰金ということがあります。その法律は、我々が選んだ国会議員が国会で作ります。

菊地幸夫弁護士:
じゃあ校則だって、子供達にペナルティーがあるならば子供達が選んだ代表の委員が保護者の意見も聞いて作る、これは当たり前のことだと思います。また自分が入る学校にどういうルールがあるのか事前に知っておく必要があります。ですから、国の校則見直し案で出ているような方針は当たり前のことだと思います

(関西テレビ「報道ランナー」9月7日放送)

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