細田衆議院議長が7日、旧統一教会との接点について追加説明を行うことが分かった。ただ、その方法をめぐって波紋が広がっている。

「瀬戸際だ!」山際大臣に集中砲火

国会で行われた2日目の代表質問。野党がやり玉に挙げたのは、旧統一教会との接点を後出しで報告し続ける山際経済再生相だ。

立憲民主党の田名部匡代参院議員は、「旧統一教会との関係を聞かれ、『正直に答えますね』と前置きをした上で質問に答えていたが、正直に答えることは当たり前じゃないですか。付け加えるようなことではありません」と指摘した。

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山際氏が答弁席に向かう時も、「“統一教会”担当大臣」「(山際でなくて)瀬戸際って言われているよ」などと、容赦ないヤジが飛び交った。

細田議長の対応に伊吹元議長も苦言

しかし、ヤジが飛び交った午前の本会議の後、主役はまたこの人になっていた。細田衆院議長だ。

記者が「議長、カメラの前で話されないのですか?」と問いかけると、細田議長は「どーもー」と一言。

「国民が説明を待っていますよ」「議長、会見を開いてください」といった呼びかけには応じなかった。

細田議長は、教団との接点についてA4の紙1枚のみを公表しただけで、直接の説明はない。

立憲民主党の泉代表が5日の代表質問で、異例の“振り返り質問”で追及しても、明確な反応はなかった。

この一件に物申したのが、かつての衆院議長、伊吹文明氏だ。

伊吹氏は「議長が自由に発言することは慣例上できない」とした上で、「細田さんも進んで議員運営委員会に出てきて、自分の思うところをしっかりお述べになれば、私はいいんじゃないかと思いますが…」と、細田議長の対応にも苦言を呈した。

“伝書バト”のような方法で追加説明へ

先輩のアドバイスが響いたのか、細田氏は、7日に教団との関係をめぐる追加の説明を行うことになった。しかし、その説明方法と段取りを巡って新たな波紋が広がっている。

細田議長は7日、議長公邸に議院運営委員会の委員長らを招き、この場で教団との接点について追加説明の文書を手渡す。

その後、その文書を議院運営委員長が持ち帰り、報道陣に対して説明を行うという。つまり、細田議長は新たな紙を出すものの、自らの口で説明するわけではないのだ。

この“伝書バト”のようなやり方を、野党は猛批判する。

日本共産党の志位委員長は「紙の繰り返しではダメです。一問一答で十分に時間を取って明らかにしなければ、問題の解決になりません。絶対ならない」と強く述べた。

細田議長は夕方、「調査結果はあす…(出します)」と述べたものの、話しますとは言わなかった。

(「イット!」10月6日放送より)