秋の訪れとともに、愛媛県内の小学校でも運動会シーズンが到来。様々な種目があるが、やはり「かけっこ」や「リレー」が注目を集める。
そこで、走り方やストレッチなど、本番でかけっこを楽しむための「コツ」を探った。

腕と足は「大きく」「速く」動かす

「ダッシュ! ダッシュ! ダッシュ!」「がんばれ! がんばれ!」と声をかけ、週末の公園で「かけっこ」の特訓をする子どもたち。

「かけっこ」教室に参加した子どもたち
「かけっこ」教室に参加した子どもたち
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体育の家庭教師 fit kids・上場柾人主任:
手と足が一緒になっている人、おらん? OK? 手と足が一緒に出ていたら、これブブーやで

「かけっこ」は、運動会に欠かせない種目の一つだ。これは松山市の学習塾が開いている体育教室で、運動会シーズンのこの時期は、「かけっこ」中心のプログラムになっている。

体育の家庭教師 fit kids・上場柾人主任:
運動が苦手な子っていうのは、「できない」っていうのが、どうしても好きになれない要因だと思うので、まずは難しいことからじゃなくて、簡単なことからやっていって

この日の「かけっこ」教室には、小学生を中心に約20人が参加。スポーツ経験のあるコーチが、子どもたちに腕の振り方や膝の上げ方など、走り方の基本をレクチャーする。

かけっこのコツは、「腕振りと足上げは大きく!」「できるだけリラックス」。

体育の家庭教師 fit kids・上場柾人主任:
しっかり膝上げてよ。ちょこちょこ走りじゃあかんで。しっかり膝上げて! 腕振って!

走る時は脇を締めて、腕を大きく振り、手は卵を持つように優しく握る。また、腕の振りにあわせて膝をしっかり上げる。腕と足は「大きく」「速く」を意識して動かすことがポイントだ。

体育の家庭教師 fit kids・上場柾人主任:
どうしても速く走ろうとすると、肩であったり腕であったり、全身にすごく力が入ってしまうと、なかなかスムーズな動きができないので、とにかく少しリラックスした状態で走るっていうのが速く走れるポイントかなと思います

(Q.速くなった実感は?)
教室に参加した小学生:

あります。鬼ごっこで、そんなにつかまらないので

教室に参加した小学生:
50メートル走が10秒以上だったのが、9秒くらいになりました。学校で習ったことより、もっと深く最初からやり直すっていう感じ

「肩甲骨」「股関節」のストレッチで走る準備を

速く走るには、走る前の「準備」も大切だ。

アスレ・島﨑勝行代表:
柿食えば 鐘がなるなり 法隆寺。春や昔 十五万石の 城下哉

「俳句体操」でおなじみ、松山市のフィットネスジムの代表・島﨑勝行さん。北京オリンピックでスノーボード日本代表のトレーナーを務めるなど、アスリートの指導やアドバイザーとして活躍している。

アスレ・島﨑勝行代表:
今回はかけっこなので、「肩甲骨」と「股関節」の柔軟性を上げるためのストレッチをやってみたいと思います

走る前のストレッチで、「腕の振り」と「足の回転」が大きく速く、スムーズになる。

かけっこのコツは、「走る前のストレッチ 肩甲骨 腕をしっかり振ろう!」。

アスレ・島﨑勝行代表:
肩に手を置いてもらって、この状態で肩甲骨を意識しながら、胸の前の筋肉で肘を引き寄せて、そのままできるだけ肘が離れないように頭の上の方を向いて、しっかり上げていきます。
そして、肩甲骨を引き寄せながら、なるべく肘を後ろに引きながら大きく回して、また元の位置に戻ってくる。
こういう前から後ろへの回し方、大きなストレッチをしていきます

最初はゆっくり大きな動きで、徐々に早くしていくのが効果的だ。

かけっこのコツは、「走る前のストレッチ 股関節 足をしっかり回そう!」。

アスレ・島﨑勝行代表:
何かにつかまって立っていただいて、姿勢をまっすぐにします。つかまっている方の足を前後に振る動きをします。最初はできるだけ動ける範囲から、だんだん早くしていきながらダイナミックに動かしていくと。
上半身の姿勢が崩れないように、前後に動かしていくストレッチです

また、片足立ちの状態から大きく前に一歩を踏み出す「スプリットスクワット」もおすすめだ。

アスレ・島﨑勝行代表:
歩幅を広げて股関節周辺の筋肉に刺激を与えることで、股関節を早く回して、ピッチを速くして、速く走れるようにしていくストレッチになっています

かけっこ前にしっかり体をほぐしておくことで、よりよい走りが期待できそうだ。

運動会当日のおススメは「糖質たっぷり朝食」

続いてのかけっこのコツは、食べ物から探る。
公認スポーツ栄養士の今川弥生さんは、レシピ開発やジュニアアスリートに栄養学を教えている。

(Q.かけっこが速くなるレシピは?)
ヘルシープラネット・今川弥生代表:

残念ながら、そんなのあらへんのです。でも、運動前の食事って本当に大切なんですよ

かけっこのコツ、今川さんに運動会当日におススメの朝食レシピを教えてもらった。

ヘルシープラネット・今川弥生代表:
ごはんとジャガイモということで、糖質たっぷりの朝食です。体から出てくるエネルギーというのは、糖質と脂質なんですね。エネルギーのもとになる糖質をたっぷり食べるといいよっていうことになります

ご飯やジャガイモなどに多く含まれる「糖質」は、摂取してからいち早くエネルギーに変わる、運動前に欠かすことのできない栄養素だ。

ヘルシープラネット・今川弥生代表:
じゃあ糖質だけでいいのかっていうと、私たちの体って新陳代謝を繰り返して古くなったものを新しくするっていう活動をしているんですね。その時に必要なのがタンパク質なんです

特に運動中は、新陳代謝が活発になるので、タンパク質が豊富な納豆や卵がおススメだ。

ヘルシープラネット・今川弥生代表:
生は何かがあったら困るので、生ものはなるべく控えた方がいいと思います

また、油ものも消化に時間がかかり、胃に負担をかけてしまうので、運動前には控える。
一方で、みそ汁などの汁ものは塩分が含まれているので、熱中症予防に効果的だという。

ヘルシープラネット・今川弥生代表:
よくかんで、しっかり食べて、ご飯も残さずに食べるようにしていただくと、かけっこも速くなるかも?

運動会で力を出し切るために、「かけっこ」のコツを試してみてはいかが?。

(テレビ愛媛)

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