自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家が注目したのは、こんなお話。

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こんな戦いが起きる前に…⁉記事の続きをチェック!
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「『○○ができるようになったよ!』『私は○○が得意なんだよ!』と、すぐに自慢話をする我が子。時には『誰々ちゃんより○○がうまいんだよ』など、お友達と比較することも…」


子どもの成長は嬉しいもの。「お絵かきが上手にできるようになったんだよ!」などの“成長報告”はたくさん聞きたいけれど、何度も「ねー、聞いて!私、お絵かきがうまいんだよ!」と主張されると、もう聞いたよ~!と思ってしまうことも。
さらに、お友達に「私、○○ちゃんよりもお絵かきがうまいもんね!」と話しているのを聞いてしまった時には、そんな“自慢話”はやめた方がいいんじゃない?とハラハラしてしまう…。

子どもたちがついつい自慢話ばっかりしてしまうのはなぜ?そしてそんな自慢話に、パパママはストップをかけた方がいいの?育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いた。

子どもに「自慢話をしている」自覚はなし

――子どもたちが自慢話をたくさんしてしまうのは、どういう気持ちから?

やはり相手に注目してもらえるというのが一番の理由だと思います。相手が大人であれば、「そうなんだ!」「すごいね」などと反応してあげることが多いですから。それにより、認めてもらいたいという承認欲求も満たされますし、純粋に嬉しい経験でもあるので、また繰り返したくなるわけです。

ただ、大人からするとそれは“自慢話”に思えるかもしれませんが、小さい子はそういう感覚はまだないと思います。それよりは、日々の経験で習得した“相手の気持ちを引けるパターン”を多用したら、結果的にそれが自慢話だったというのが近いように思います。


――お友達と比べる自慢話をするようになるのは、いつくらいから?

子どもたちが自分と他者を比較する意識が高まるのは小学校半ばくらいです。ただ、ここで問われている比較はもっと早い段階で見られ、幼稚園時代あたりではないでしょうか。
何が違うのかといえば、その視点です。前者は客観的、後者は主観的と言えます。

小学生半ばの子は、様々な視点から物事を捉えることができるようになってくるので、より大人の思考に近い形の“比較”になってきます。それにより、他者と比べて自分はできないと落ち込んだり、自尊感情が低くなったりするのもこの年齢辺りからです。

一方、小学校に入る前くらいまでは自分中心の物の見方なので、言動や行動も「自分がどうか」という主観性が強いものが多くなります。よって比較とは言っても、あくまで、自分が上であることが前提です。

「注目してもらいたい」とか、「ちょっと得したい」というような思いがモチベーションになっているため、自分が中心の比較であることが多く、言っていることが必ずしも的を射ているとは言い難いこともあるかもしれません。自分にはそう見える、だからそうなのだ、これが小さい子流の比較と言えます。


――自慢話ばかりしてしまう子どもには、どう対応すればいい?


私の相談室の方でも、時おりこのようなお悩みが持ち込まれることがあります。親の前で自慢する分には「すごいね」「頑張っているね」というようにポジティブなフィードバックを送っている方が多いように思いますが、それを他者に向けてやってしまうと悩みになるようです。

たとえば、子どもが多く集まる場所で、ママの友達やたまたまその場に居合わせた人たちに、「○○ちゃん、~~できるんだよ」と自慢してしまうような場合です。

日本人はもともと控えめを良しとする国民性ですから、大胆な我が子の姿を見て、見ていてハラハラ、中にはイライラしてしまう親御さんは多いようです。ただ、その子のもともとの性格による部分が大きいので、注意してもあまり効果がないことが多い印象です。性格的に物怖じしない子は、ハキハキしていて親としても助かることもたくさんあるのですが、こういう場面では親は困ってしまうわけです。

もともとの性格がきっかけの場合、ピタッと止めるような秘策はないのですが、そもそもなぜ自慢してしまうかと言えば、まだ「周りがどう思うか」という客観視ができないからです。

上に書いたとおり、他者から見た自分を意識するのは、小学校半ばあたりから。よって、こういう行動傾向は年齢とともに消えていきますので、時間が解決してくれるという捉え方をするのもイライラしないためには大事だと思います。ほとんどの人は、小さい子がなにかを自慢してきたら、かわいいなと感じると思いますよ。
ただ、お友達​を下げるような言い方は望ましくないので、その場合は、どう言ったらいいのかを示してあげてほしいと思います。

子どもたちの“自慢話”は、周りの人たちが注目したり喜んでくれる話を選んだ結果、大人たちからすると“繰り返される自慢話”に聞こえている…ということ。
注目してもらって「○○ちゃんはすごいなあ」と言われれば、誰だって嬉しいし、認めてもらっているという気持ちになるはず。そのため、「そんなに自慢話ばっかりしちゃだめ!」と注意するよりは、「すごいね!」「頑張ったね!」とシンプルにリアクションしてあげることが、子どもたちにとってもプラスになるはずだ。

とはいっても、お友達よりも自分の方がすごい!という“自慢話”をそのままにしておくと、トラブルのタネになってしまうかも。
そんな時は「すごいね!」と子どもたちを肯定しつつ、「それじゃあ○○ちゃんが得意なお絵かき、お友達にも教えられる?一緒にできるかな?」「○○ちゃんはお絵かきが得意だけど、お友達は何が得意なのかな?」と話題を広げてみるのもいいかもしれない。

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※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
※改めて取材をさせて頂く場合もございます。

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)