私がお伝えしたいのは「野党の三角関係」です。
今週、立憲民主党と共産党の国対委員長は、旧統一教会問題の追及など、次の臨時国会での連携で一致しました。立憲は、日本維新の会とも先週、国会での共闘に合意しています。
しかし、共産党の志位委員長は政策の異なる維新を「野党ではない。与党の補完勢力だ」と批判。
ポイントはこちら「野党協力に不協和音も」注目です。
【注目ポイント・記者解説】
臨時国会に向けて築かれている野党の協力態勢について、まずは一定の成果が見られています。
立憲・維新・共産など6党は、28日、細田議長に旧統一教会との関係を説明するよう求めることで一致しました。そして、与野党の国対委員長会談や議院運営委員会の理事会の場で、与党側に細田議長への対応を強く要求。
与党側は野党の要求を受け入れ、29日には、細田議長が旧統一教会と自身の関係について説明する文書を公表するに至りました。
さらに、細田議長が会見を行わなかったことから、立憲の安住国対委員長は「紙ぺら1枚出して『さよなら』はない」として批判を強め、細田議長は10月の初めにも自民党の調査に沿った新たな説明を行う方向です。
ただ、協力関係をどこまで広げ、どこまで深められるかは未知数のまま。
政権交代のためには選挙での勝利が不可欠ですが、立憲の泉代表は維新との連携について、「国会内での共闘なので限定的なもの」とし、維新の藤田幹事長も「選挙協力はあり得ないだろう」と否定。
共産も含めて、国会内での協力の先については展望は開けていません。
国葬や旧統一教会問題への対応をめぐり岸田政権の評価がゆらぐ中、野党としては国会での追及で協力しつつ、批判にとどまらない「次の政権の姿」を示せるかも、次の臨時国会での課題といえるかもしれません。
(フジテレビ政治部 大家璃子)