加藤勝信厚労相は18日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時30分)に出演し、新型コロナウイルスのオミクロン株対応ワクチン接種について、年末年始の感染拡大を見越し、年末までに希望者全員に接種したい考えを強調した。「3カ月で希望者全員ということになれば、1日100万回のスピードで打ってもらわないとならない。職域接種を含め協力をお願いしたい」と述べた。

接種間隔については、従来の少なくとも5カ月から3カ月程度に短縮することを検討する考えを示した。さらに、高齢者や基礎疾患のある人からの接種を優先するものの、自治体の接種体制が整っており、ワクチン在庫に余裕があれば、12歳以上の接種希望者についても「あえて待つ必要はない。どんどん打ってほしい」と話し、接種を前倒ししたい意向を表明した。

オミクロン株対応のワクチン接種は、4回目を受けていない60歳以上の人らを優先に20日から始まる。

以下、番組での主なやりとり。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):
政府は入国制限を緩和する方向。個人旅行も可能になり、外国人観光客が多数入ってくる。濃厚接触者の扱いについて日本と諸外国でギャップがあるが、このギャップをどう埋めていくのか。
外国人旅行者が日本で濃厚接触者になった場合、自国では待機する必要がないのに、日本ではなぜ待機しなければいけないのかと不平を言う人たちもでてくる可能性があるが。

加藤勝信氏(厚労相):
以前は同じ場所に一緒にいた人はみな濃厚接触者とされたが、いまは基本的に家族内、医療機関、高齢者施設に限定してもらっていいと話をしている。かなり(対象が)狭まってきている。

橋下徹氏(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):
家族内と(医療機関、高齢者)施設内だけであれば、通常の会食の場で陽性者が出て、食事をともにしていたとしても濃厚接触と認めなくていいということか。

加藤氏:
いま、そういう取り扱いをしなくていいということで進めている。

松山キャスター:
1m以内、15分以上マスクなしで会話するなどの濃厚接触の定義があった。

加藤氏:
最初は広くやっていたが、今は基本的に家族内、医療施設、高齢者施設などに限定して見ていって構わないという取り扱いをしている。

橋下氏:
メッセージの伝わり方が弱い。「濃厚接触は外出禁止」とメディアも含めて強力なメッセージを出してきた。今はマスクを外して会話していても、家庭内や介護施設内でなければ、職場内や友人関係であれば、濃厚接触と見なくていいということか。

加藤氏:
もちろんそれぞれが近くにいて自分も(感染の)おそれがあると感じる場合は、それなりの行動をしてほしい。ただ、いまは申し上げたような形で運用してもらっていいということでやっている。

松山キャスター:
米国や英国のように、濃厚接触者の待機期間を完全になくすところまではまだなかなかいけないのか。

加藤氏:
家族内では濃厚接触者が実際に感染している事例が非常に多い。そこは慎重にという声がある。

松山キャスター:
WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長が新型コロナウイルスの世界的大流行については「終わりが視野に入ってきた」と発言した。日本政府も同じ認識か。

加藤氏:
今の感染状況は明らかに減少傾向に入ってきている。ただ、シルバーウィークもあり、影響を見なければいけない。年末年始にかけては常に感染が増えてきた。いま第7波とすれば、第8波、次の感染拡大に備えて議論すべきだというのは先日の専門家会議でも指摘された。
医療提供体制を整えることと合わせて、オミクロン株対応ワクチンの接種が9月20日過ぎから各地で始まる。接種を積極的にやってもらいたい。
前回接種から5カ月あけることが(ワクチン)承認の条件になっている。

松山キャスター:
5カ月間隔は守ったほうがいいのか。

加藤氏:
5カ月の間隔をあけて打つことになっているが、先ほど言ったようにこれまでも年末に感染者がかなり増える。今回のものは従来株とオミクロン株に対応する2種類が入っている。今後株が変異しても対応性があるのではないかと言われていて、それなりに効能は高い。できるだけ早く打ってもらう必要がある。先般の専門家会議で、5カ月間隔の結論を出したが、短期化できないかということを10月下旬までに結論を出すようお願いした。その結論が出たら、希望者全員が年内に打てるだけの供給量を確保し、打てる体制をつくってほしいということを今、各市町村にお願いしている。

松山キャスター:
接種間隔を短縮化するという点で言えば、例えば、米国は2カ月間隔で次のワクチンを打てる。英国やEU(欧州連合)も3カ月間隔とかなり短い。日本も英国のように3カ月程度の間隔まで短くすることはあるか。

加藤氏:
従来ワクチンの接種を日本は5カ月の間隔をとりやや慎重にやってきた。ただ、海外は3カ月間隔や2カ月間隔で打ってきた。オミクロン株対応ワクチンもほかの国では3カ月間隔で打ち始めている。そういう状況をできるだけ入手して判断していきたい。

橋下氏:
ワクチン在庫などの見合があれば、優先順位に従い、今の接種計画をどんどん前倒しして、若者にも、12歳以上にもどんどん打っていっていいということか。

加藤氏:
優先順位と地域の接種状況をふまえてやってもらえればあえて待ってもらう必要はない。どんどん打ってほしい。
職域接種もぜひお願いしたい。年内に、つまり3カ月以内に希望者全員に接種ということになれば、一日100万回のスピードで打ってもらわなければならない。職域接種を含めてさまざまな方々の協力をお願いしたい。