沖縄では年間200トンもの「漂着ごみ」が砂浜に打ち上げられている。

その状況に株式会社マナティの金城由希乃さんは心を砕いていた。

「浜にすごくたくさんの漂着ごみが落ちていたんです。『あっ、拾わなきゃ』とすぐに思ったんですけど、拾ってどこに持って行くんだろうって。やる気もある、時間もある人が島のために何もできないということにすごく矛盾を感じた」

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沖縄生まれの金城さんは、2017年にサンゴに優しい日焼け止めを開発。年々増える漂着ごみにも悩んでいた。

沖縄は地区によってごみの分別方法や回収日が異なるため、ビーチでごみを拾っても簡単には処分できない。

そこで金城さんは2020年に、誰でもふと思い立ったときにごみを収集できる「プロジェクトマナティ」という仕組みをつくった。

“海をきれいにしたい”仲間もたくさん

「プロジェクトマナティ」は、ビーチを訪れた人が手ぶらで気軽に、ビーチクリーンをアクティビティとして楽しむことができる。

県内90カ所のカフェや民宿などが「パートナー」となり、そこを訪ねて黄色いバッグが目印のごみ袋と軍手を借り、浜辺でごみを拾う。拾ったごみはパートナーが地元のルールに合わせて処分してくれる。

レンタル料は一袋500円。参加者の多くが観光客だという。

パートナーのカフェ店主は「“海をきれいにしたい”という人が来るので、仲間がいっぱいいるなとうれしくなります」と話す。

海への思いが心をつなぐ。「地域の人も、外から来てくれた人も自分たちの土地をきれいにしてくれてうれしい。そういう優しさの循環と地域の共創というか、みんなが満たされるような世界にしていきたいと思っています」と語った。

プロジェクト マナティ
https://www.manatii.org/

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