岐阜県大垣市の「田中屋せんべい総本舗」には、歯科医が止めるほど硬くて噛めないせんべいがある。
噛み割ることが“格闘”になる煎餅
創業163年、大垣市の「田中屋せんべい総本舗」。店に入ると甘い香りが漂う。
田中屋せんべい総本家 6代目店主：
お米のせんべいではなくて、小麦粉のちょっと甘めのおせんべいになります
元祖名物の「みそ入り大垣せんべい（厚焼）」（4枚入 540円）。小麦粉、砂糖、味噌、ゴマで作られる。
1枚1枚、職人による手焼きで、甘くて独特の歯ごたえが特徴だ。
田中屋せんべい総本家 6代目店主：
これは丸いものです。焼きたてのフニャフニャの時に、4つに折ったのが硬いおせんべい。同じものです
それが、この「みそ入り大垣せんべい（四ッ折）」（4枚入 540円）。
1枚の大垣せんべいを4つに折ったもので、厚みも1センチほど。厚焼きの硬さは普通だが、二つ折りは硬く、四つ折りは「激硬」とのこと。
リポーター：
これ、本当に噛んでも大丈夫なものですか？
田中屋せんべい総本家 6代目店主：
全然余裕です
という店主の言葉を真に受けて、せんべいに挑んだが…。
硬すぎて噛めず格闘すること約3分、何とかせんべいが割れた瞬間は店主も拍手をしてくれた。
リポーターも割るのに汗だくになってしまったが、味噌の優しい風味と香ばしさがたまらないせんべいだ。
田中屋せんべい総本家 6代目店主：
江戸時代のころは、甘いものがめちゃくちゃ貴重だったんです。お砂糖の入ったお菓子を食べる時に、長持ちさせたい（長く味わいたい）じゃないですか。昔の人は甘みがずっと口の中に残っていて、幸せを長く感じていられる方がよかった…のじゃないかなと勝手に想像しています
最後に、この四ッ折りは売れているのかと店主に聞くと「マニアックな感じなので…」と笑っていた。
（東海テレビ）
