誰でも気軽に夏を楽しめる手持ち花火。ただ、なかなか花火ができる場所が見つからない…。そんな悩みを解決してくれるアプリが、今年の夏は活躍しそうだ。

2000カ所以上の公園に足を運び情報収集

子供から大人まで幅広い世代が楽しめる夏の風物詩「手持ち花火」。

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だが、都会では花火をできる場所は限られている。

街では「どこでやっていいのか、都会は迷いますよね」という声や、「花火やるところがあまりないから全然できない。看板とかにここはやっちゃダメですって書いてある」と話す子供も。

公園も花火が禁止されている場所は多いため、せっかく買った手持ち花火で遊びたくてもできる場所が分からない…。

こうした悩みを解決するために誕生したのが、”花火ができる公園を検索できる”スマホアプリだ。

このアプリを開発したのは、創業85年の花火店「若松屋」。

アプリ「Hanabi-Navi」では、手持ち花火ができる公園を現在地の近くや様々な地域を指定して探すことができる。

花火ができる公園には地図上に赤くポイントされる。

東京・江東区を調べてみると…。

ディレクター:
江東区だけでも実はこんなにいっぱいあるんですね。

アプリを開発した花火師 竹内直紀さん:
そうですね。たぶん皆さん知らないと思います。

花火ができる場所の情報を集めるため、これまでに2000カ所以上の公園に直接足を運んだという。

東京23区の区立公園で花火が認められているのは、足立区・葛飾区・北区・江東区・墨田区・世田谷区・中央区・中野区・文京区のわずか9区のみ。それ以外は禁止されていた。

アプリを開発した花火師 竹内直紀さん:
びっくりしましたね。そんなにできないの?って思いながら…

花火大会中止で売り上げ8割減 アプリはママにも好評

アプリを作った理由は花火需要の落ち込みだ。

若松屋でも、コロナ禍で多くの花火大会が中止となった影響を受け、売り上げが8割も落ち込んだ。

一方、手持ち花火は小規模の人数でも楽しめるアイテムとしてニーズが高まっている。今年は少しずつ回復しつつあるが、売上はまだコロナ前の6割ほどにとどまっている。

少しでも多くの人に花火を楽しんでもらいたいという思いから、アプリを開発したという。

また、手持ち花火の魅力を伝えたり、アプリを普及していくためのイベントも開催。この日は花火好きな多くの子どもたちでにぎわった。

初めてアプリを知ったママたちは、「こんなにあるんですか!都内って住宅がすごくあるので、花火をできる場所がそんなにないと思っていたので驚きました」「どこの公園でやればいいか分からなかったので、わざわざ区役所に電話したんですよ。アプリがあったらすごく便利だなと思います」と話した。

今後は東京23区以外の地域や都立公園なども調査し、さらに情報を増やしていく予定だ。

(「イット!」8月10日放送)