「大雨は降るし、全国的にドカ雪も降る。環境を大事にしなかったら地球がダメになるんじゃないかと思った。少しでも廃油を分けてもらえたらCO2削減になるわけでしょ」

こう語るのは、西田商運株式会社の代表取締役会長・西田眞壽美さん。

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1968年、福岡でトラック1台から運送業をはじめ、西田さんは成功を収めた。気候変動を肌で感じた20年前から、化石燃料に変わるバイオディーゼル燃料の作り方を独学で研究・開発している。

その原料は使用済みの天ぷら油や豚骨ラーメンのスープに含まれるラード。

独自開発した分離機
独自開発した分離機

独自開発した分離機をラーメン店に置かせてもらい、食べ残しのスープからラードを抽出する。

それを回収し、自社工場で薬品と混ぜ、燃料となる部分だけをさらに分離していく。

不純物を取り除けば、バイオ燃料が出来上がる。

ひ孫の時代まで自然環境を残したい

1日に約3000リットルを製造し、60台以上の自社トラックに使用。協力する飲食店は1700店もある。

飲食店としては「油ごみを捨てる費用と手間が減った」という。

ラーメンチェーン店「博多 一幸舎」の中牟田英紀さんは、「排水が詰まったり、臭いの原因になることもあったので、助かっている部分があります」と話す。

今後は品質を上げ、商品化まで走りきる。

西田さんは「ひ孫の時代まで自然環境がないと困る。四季があって自然な環境、それを取り戻すことが次世代に環境を贈ることなんじゃないかと思う」と語った。

西田商運株式会社:
http://nisidasyouun.jp/

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