新潟市の中学生が、株式会社の仕組みを学ぼうと、仮想の会社を設立。6月には株主総会が開かれた。
中学校で株主総会 市場出店に向け 株主に計画を発表
社長役・藤川康太郎さん：
各課ユニークな商品を、話し合いを通して、工夫を凝らしてつくってきました。期待していてください
生徒：
よっ、社長！
新潟市南区の白根北中学校で設立された、仮想の株式会社「北の塔」の株主総会。株式会社の仕組みなどを学んでもらおうと、総合学習の一環で行われた。
生徒たちは9月に地元で開かれる市場で、特産品の絞り染め「白根絞り」や野菜などを販売する予定だ。この市場に向けて株主総会では、企画課や広報販売課など5つの課に分かれた生徒たちが、概要や予算計画を株主役の保護者などに説明した。
栽培課：
おいしい野菜になるように、社員全員で丹精込めて作りました
春から枝豆やトマトを栽培している栽培課は、その栽培過程について説明を行った。
栽培課の生徒は「元気な野菜が育ったらいい」「野菜のためなら暑くても頑張れる」などと野菜作りに精を出していた。
一方で商品開発課は…
商品開発課：
質問です。何を作っているでしょう？正解は「ココアスコーン」です。この商品はアレルギーがある人でも食べられる材料を使っています
市場で販売する商品を、動画を使ってプレゼンした。
「良い経験」株主が期待込めて株購入 資金もとに市場出店へ
各課が報告を終え、株主総会が終了。すると、話を聞いた保護者や地域の人が、1株500円の株券を購入し始めた。生徒たちの熱意は株主に届いたということだろうか？
株主役の保護者は、「10枚買った。お客さん一人一人のために、色々なことを考えて企画してほしい」「私もこの学校出身。その当時はなかったが、良い経験になったのでは。娘が育てた野菜を買いたい」と期待を込めて購入。
この日は147株・7万3500円が売れ、事前に売れたものを合わせて総額19万2500円に上った。生徒たちはこの資金をもとに、9月30日の「しろきた市場」に出店し、利益が出た分は配当金として株主に分配される予定だ。
社長役・藤川康太郎さん：
こんなに買ってくれると思ってなかったからうれしい。将来は看護師を目指している。コミュニケーションが大事だと思うから、人前に立ってコミュニケーション力をつけたい
社長役・川俣明日咲さん：
しろきた市場が本番だから、今以上に色々決めて完璧にしたい
13年前に設立され、代々受け継がれてきた仮想の株式会社「北の塔」。失敗を恐れず前に進む“勇往邁進”を社是に、さらなる発展を目指す。
（NST新潟総合テレビ）
