私がお伝えしたいのは「追徴課税への不服の行方」です。

お笑いトリオ・インスタントジョンソンのじゃいさんは、外れ馬券が経費と認められず、数千万円を追徴課税されたことに対し不服を申し立てました。
じゃいさんは「競馬の税金に関する理不尽さを変えたい」と話していますが、不服は認められるのでしょうか?

ポイントはこちら、「競馬はビジネスかギャンブルか

じゃいさんは、競馬で的中させた馬券の払戻金から年間のレースで購入した全ての馬券代を経費として差し引き税務申告をしていました。
しかし、約6400万円の馬券を当てたことを去年公表したところ、税務署から「一時所得」に該当するため外れ馬券の購入費は経費として認められないと指摘され、2016年~2020年の5年間の払い戻し金に対して、数千万円が追徴課税されました。

外れ馬券の購入費をめぐっては、馬券購入の期間・回数・頻度などのほか、利益の大きさなどを総合的に考慮して、営利目的、いわゆるビジネスとして継続的に行われたかどうかで経費として認められるか判断されます。
過去の最高裁の判決では、独自のノウハウで6年間で約72億円分の馬券を買い、5億7千万円の利益を上げたケースでは、外れ馬券が経費として認められています。

その一方、一般的な馬券購入が連続して多数回行われたというものにすぎないとして、外れ馬券代を経費として認めない判決を最高裁が支持したケースもあります。

じゃいさんはFNNの取材に対して、馬券の大半はインターネット上で購入するなど5年間で費やした金額は数億円に上り、払戻金も数億円に上ることを明かしています。
追徴課税された数千万円は、家族などから借りて既に納付したと説明した上で、「競馬の税金に関する理不尽さとか、これを機に何か制度を変えられるんじゃないか」と話していて、判断が注目されます。

社会部
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