東京・青梅市の障害者施設で、入所者の男性に暴力を振るうなどした疑いで、職員の男が逮捕された事件で、警視庁捜査一課は、きょう、施設の同僚ら2人を、証拠隠滅の疑いで逮捕した。また、別の入所者に対する暴行容疑で、62歳の職員の男が新たに逮捕された。捜査一課は、けさ、関係先を一斉捜索した。
この事件は、職員の落合大丞容疑者(41)が、今年3月、入所者の30歳の男性の顔を殴るなどしてケガをさせ、傷害の疑いで逮捕されたもの(すでに起訴済み)。男性は、その後、死亡が確認された。落合容疑者は、同じ男性に対する暴行容疑で、先月、再逮捕されている。調べに対して「何度となく叩いたり蹴ったりしているので、どの件か思い出せない」と供述している。


証拠隠滅の疑いで逮捕された宮崎定助容疑者(67)と妻の千鶴容疑者(65)は、落合容疑者が男性を殴る際に使ったとみられる格闘技用のグローブを捨てたとされる。千鶴容疑者が、この施設の職員で、定助容疑者は、同じ系列の別の施設で働いているという。
調べに対して千鶴容疑者は「落合容疑者をかばうためだった」と容疑を認めているが、定助容疑者は容疑を否認している。


一方、暴行容疑で逮捕された中沢雄治容疑者(62)は、去年11月と12月に、39歳の入所者に対して、足蹴りをした他、デッキブラシで顔面を押さえつけるなどの暴力を振るったとされている。中沢容疑者は、警視庁の元警察官。
これで、この施設での逮捕者は、あわせて4人にのぼった。捜査一課は、施設内で、入所者に対する暴行が常態化していた可能性もあるとみて捜査するとともに、組織的な隠蔽かなかった調べる方針だ。

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