米の価格高騰を受けセブン-イレブンが11日から、約40の米商品の値下げセールを開始した。
随意契約による2021年産「古古古米」の申し込み受付も始まり、合計71社、約4万トンの申し込みがあったという。
値下げ競争広がる…家庭の米消費促進か
米価格の高止まりが続く中、コンビニやスーパーでは値引きの動きも出てきている。

そんな中、放出が発表されたのが2020年産の「古古古古米」だ。
テーマは「気になる古古古古米の味は ソレってどうなの?」だ。

コンビニ大手のセブン-イレブンは11日から、おにぎりや寿司など約40の米商品の値下げセールを始めた。
栁原弥玖記者:
通常税抜き165円のおにぎりですが、レジを通すと100円(税込み108円)で購入することができます。

11日から4日間の期間限定で通常170円までの商品は100円に、201円から300円の商品は200円に値下げされる。

早速、店を訪れたお客さんに話を聞いた。
40代:
3つぐらい買いたい。久々に米がたくさん食べられるいいチャンス。ぜひ試して色々食べてみたい。

20代:
めちゃくちゃありがたい。ツナマヨとわさび味のおにぎりが好きなので、そういうのを買おうかと。
担当者は今回のセールの狙いについて、このように話している。

セブン-イレブン・ジャパン 岡崎則幸執行役員:
米価格が高騰している中で、なかなかおいしい米を食べられる機会が減っていると感じている。こういう時だからこそ、セブン-イレブンのおいしい米で作ったおにぎりをぜひ食べてほしい。
そんな中、横浜市にあるスーパーセルシオ和田町店では6日、銘柄米に5%の値引きシールが貼られていた。

理由は、近くに「古古古米」を扱う店があるためだ。備蓄米のコンビニ販売が引き金となり、苦渋の決断をしたという。
ところが、11日取材に行ってみるとさらに動きがあった。

スーパーセルシオ和田町店 食品バイヤー・久保田浩二さん:
最初は「5%引き」シールで、値引きを始めた。9日にこのままだと売り切れも難しいだろうと「10%引き」に変更した。11日含めて、数日内に売り切れないようなら、さらに割引き率を変更して販売しようと考えている。赤字も許容の範囲を踏まえ、20%引きを次はしなければ。

銘柄米を購入した方に、他のお店と値段が違うか話を聞いた。
購入客:
家の近所は(銘柄米5kg)4830円かな。約5000円。そうすると(この店は)500円も安い。10円だって安いのがいい。物価、全部高いから大変。
「古古古米」受付開始、「古古古古米」のニーズは?
イット!のスタジオでは…
青井キャスター:
安くなったなって印象ありますか?

SPキャスターパックン:
うちの近所のスーパーで、5kg3000円台のお米を見て「おおっ!」と思いました。備蓄米とか、ブランド米、銘柄米じゃなかったのは間違いない。でも選択肢が増えたのは良いことです。応急処置が効いてると思いますけど、長期的な解決ではないですね。
青井キャスター:
11日から随意契約による2021年産の備蓄米、つまり古古古米の申し込み受付が始まりました。
11日午後4時過ぎ、小泉農水相は次のように言及した。
小泉農水相:
11日の朝は30件でしたが、14時時点で合計71社。約4万トン。やはりニーズが非常にあるなと。

青井キャスター:
小泉農水相は、21年産の受け付け終了後に、20年産の「古古古古米」10万トンを放出するとしています。5kg1700円程度での販売を目指すとしているが、街の皆さんは、魅力を感じているのでしょうか。
街の人:
あったら買うかもしれない。やっぱり安い方が、家計が助かる。ただ食感がどうかなとは心配。
街の人:
買わない。古いというのもあるし、味も…新米よりは落ちるんじゃないか。
街の人:
古古古古米…「味どうなんだろ」という感じ。手に入ったら欲しいけど。味がどうなるか気になる。
「古古古古米」を「去年産米」「古古米」と食べ比べ
青井キャスター:
皆さんが気にする「古古古古米の味」について、米の研究を行う新潟大学の三ツ井特任教授に協力していただき、家庭用の精米機で精米した3種類の米を食べ比べてもらいました。まず試食したのは、2024年産の米です。

齋藤正昴アナウンサー:
粒立っていますし、粘りもあって、その中にほのかな甘みもあるし、すごくおいしいお米だなという印象ですね。

青井キャスター:
続いて、2022年産の「古古米」は?
新潟大学・三ツ井敏明特任教授:
食感は違いますね。

齋藤正昴アナウンサー:
少しべちゃっとしているような食感がありますし、やっぱり甘みも少し減っているような感じがします。
青井キャスター:
気になる2020年産、「古古古古米」の味はどうでしょう。

新潟大学・三ツ井敏明特任教授:
2年経つと(古古米は)食感がかなり変わって、香りが薄くなる。ただ、「古古米」と「古古古古米」を比べるとそれほど…。

注目される「古古古古米」。市場に出てきたとき、どう判断するかが問われている。
(「イット!」6月11日放送より)