5月13日施行の改正道路交通法で、75歳以上の免許更新が変わった。
過去3年以内に、信号無視や速度超過など一定の違反歴があったドライバーには、新たに運転技能検査「実車試験」を受けることが義務付けられた。また、いわゆる「サポカー」の限定免許も新設。
高齢ドライバーの事故防止につながるのだろうか。

認知機能と身体能力の両方から判断

ドリームモータースクール昭和(長野市)
ドリームモータースクール昭和(長野市)
この記事の画像(10枚)

長野市川中島の自動車教習所。

教官:
行きましょう

75歳以上のドライバーは免許更新の際、まず認知機能の検査を受け、問題がなければこの「実車指導」を受ける。

今回の法改正で、信号無視や速度超過など一定の違反があった人には、これが「実車試験」となり、採点されるのだ。

アクセルとブレーキを素早く踏み替えられるか、基本操作をチェック。不合格になると免許は更新されない。

県警 東北信運転免許課・井坪祐二さん:
今までは高齢者の認知機能の低下に着目した対策をしていたが、身体機能の低下に着目した対策も必要ということで、運転技能検査(試験)導入した

県警 東北信運転免許課・井坪祐二さん
県警 東北信運転免許課・井坪祐二さん

車は生活に欠かせない移動手段。返納に踏み切れない高齢者も多くいる。
新たな「試験」に高齢者は…

86歳:
(試験は)いいんじゃないですか。運転も年取るとあまり上手じゃなくなるから。農業やってるんです。軽トラ運転できないと農業やめなきゃいけない

78歳:
返納しろと言われても困る。コンビニにも行けなくなる。「足」取られたら、みんな不安になる

車による人身事故の発生件数は減少傾向だが、75歳以上が運転する車が原因の事故はあまり減っておらず、結果的に全体に占める割合は増えている。
今回の法改正で認知機能と身体能力の両方から運転技能を判断し、事故防止につなげるのが狙いだ。

「サポートカー」限定免許

一方、免許更新では新たな選択肢ができた。
建物にぶつかりそうになる車。ブレーキを踏まなくてもギリギリでストップ。衝突被害を軽減するブレーキ機能だ。

こうした安全機能を搭載した「サポートカー」限定の免許が新たに加わった。これまでは免許を返納「するか」「しないか」の2択だったが、「サポカー」で運転を続ける選択肢ができた。

長野トヨタ自動車・北村和也さん:
普段、車を使う中で「ヒヤリ」だとか、車の周りをこすってしまうとか、起こしてしまうようなドライバーには、サポカーをおすすめしたい

ブレーキとアクセルの踏み間違いで相次ぐ、建物へ突っ込む事故。サポカーには急発進を抑制する機能もある。

駐車場からバックで出ようとしたときに、誤ってアクセルを全開にしても途中でブレーキがかかり、突っ込まずにすんだ。

「新車の購入は難しい」という場合、こちらのディーラーでは負担の少ない「サブスク」の利用を提案している。

長野トヨタ自動車・北村和也さん:
必ずしも高齢ドライバーだけの問題ではない。目も当てられない事故が減ることを望んでいる

75歳以上の高齢ドライバーの事故原因で特に多いのが、安全不確認、前方不注視、動静不注視。つまり、うっかり起きてしまう事故。

サポカーは事故の大きさ・衝撃を軽減するのに効果があり、事故を100%防ぐものではないという認識を持つ必要がある。

県警 東北信運転免許課・井坪祐二さん:
少しでも不安のある方は、サポートカーに替えていただくという手もある。できれば健康でいつまでも運転していただくのが一番。事故を起こさないためにも、自主返納も選択肢の一つとして考えていただければ

(長野放送)