大学三大駅伝の一つ出雲駅伝が10月10日に開催される。三大駅伝三冠を目指す青山学院大学を引っ張る2人の新潟県勢選手に、最上級生となって迎える今季の意気込みを取材した。
史上初の2度目の三冠へ 妙高合宿に汗を流す青山学院大学

9月15日、史上初となる2度目の三大駅伝三冠を目指し、青山学院大学の選手たちは新潟県妙高市を拠点に合宿していた。
原晋監督:
今年度の目標の三大駅伝の初戦・出雲駅伝は暑くなる可能性があるので、こういう環境でもしっかり対応していこう

チームの核となっているのが、新潟・五泉市出身で副主将の横田俊吾選手と、燕市出身でエースの岸本大紀選手の2人だ。

横田選手はこの日の練習でも集団走を引っ張るなど、中心選手としての自覚と覚悟を示していた。
横田俊吾選手:
良い感じの疲労の中で、もがいて苦しんでいるような感じ。去年までは飯田さんだったり、その前も神林さんや吉田圭太さんだったり、偉大な先輩方が引っ張ってくれて自分も強くなれた。下の代も来年・再来年引っ張る代になるので、僕たちの姿を見てまた頑張って欲しいなと思います

一方、岸本大紀選手は故障のため、この日は別メニューでの調整となった。
岸本大紀選手:
焦る気持ちもあるが、今年の代は力がある選手がいっぱいいるので、そこまで気負いすぎず、周りの選手が頑張ってくれると思っていますし、そういう姿を見て自分に何ができるか考えながら行動しようと思っている
チームの柱となった2人 中学時代からのライバル
そんな2人は、中学時代からのライバル!

未だ破られていない3000mの新潟県中学記録は、横田選手がマークした8分33秒59。この同じレースを走った岸本選手の記録は、わずか100分の1秒差だった。

中学時代から切磋琢磨し、大学で初めてチームメイトとなった2人。ルーキー時代を取材した時には…
横田俊吾選手(2019年):
自分が高校時代思っていたよりも、さらに段階上げて強くなっている…
岸本大紀選手(2019年):
彼はまだ本気を出していない
チームメイトとして切磋琢磨 2人が歩んだ4年
ルーキーながら、すでに選抜メンバーに選ばれていた2人。
岸本選手はこの合宿後の出雲駅伝で、1年生ながら区間賞を獲得するなど鮮烈な大学駅伝デビューを果たす。

一方、横田選手は2021年の出雲駅伝で初めて大学駅伝に出走。チームの準優勝に貢献した。

3年が経ち、横田選手はチームの副主将に。岸本選手はチームのエースへと成長した。
しかし、2人が同じ駅伝大会に出走したことはまだない。
横田俊吾選手:
岸本は実力的に三大駅伝出走確実だと思うので、僕が頑張って三大駅伝出場出来れば、どこかしらでチャンスはあると思う。それは意識している。

岸本大紀選手:
横田選手とは中学時代からライバルでやってきて、彼の姿を見て自分も頑張ろう、追いつき追い越そうとやってきて、彼の走りはすごい刺激を受ける部分が多い。どの区間になるかわからないが、出来れば”たすきリレー”をつなぐとか、そういうところも出来たらいいなと思う
「最強世代に…」3年前に描いていた目標 ラストイヤーにかける思いは
ルーキー時代の2019年、2人はこんな言葉を口にしていた。
岸本大紀選手:
最強世代と言われる世代を作っていきたい

横田俊吾選手:
いずれは2人で引っ張って、青学を三大駅伝優勝に導きたい

あれから3年…2人の思いは変わっていない。
岸本大紀選手:
他大学と比べても自分たちの世代が強いなと、全体的な戦力を見たときに強いという印象を受ける。最強の世代を作れたと思っている

横田俊吾選手:
チームとしては箱根駅伝を大会新で優勝するこを目標にやっていて、その中で三大駅伝も力をつけてきた中で優勝するというのは目標にある。
3年前に描いた目標をラストイヤーで叶えることができるのか。思いを体現する駅伝シーズンがいよいよ幕を開ける。
(NST新潟総合テレビ)