自転車BMXのフィギュアスケートとも称されるフラットランドで、世界一を目指す小学6年生を取材した。
全国大会は5度優勝 BMX界の期待集める11歳
新潟県長岡市にある新町小学校。ここで授業を受けていたのは、長い髪を一つに束ね、優しい表情が印象的な早川結生(はやかわ・ゆお)くん。

クラスメイト:
結生くんはリーダーシップ、カリスマ性がある。あと面白い
友達に大人気の結生くんが練習しているのは、自転車を華麗に操り、技の難易度や独自性・芸術性を競うBMXのフリースタイル。


BMXのフィギュアスケートとも称される「フラットランド」種目で、全国大会を5度も優勝しているBMX界期待の小学生だ。

その相棒ともいえる愛車は…。
長谷川珠子アナウンサー:
結生くんの体に合わせて長さや形が決められた自転車は、カナダのBMXブランドが制作。この会社は結生くんとスポンサー契約を結んでいます

練習に励む結生くん 兄たちの指導方法は
11歳にしてスポンサーがつく結生くんを指導するのは、プロとして活躍する2人の兄。
長男の起生(きお)さんは4月に行われたXゲームで優勝し、世界一に。東京オリンピックの閉会式では次男の晃生(るお)さんとともにパフォーマンスも披露した。


そんな兄2人の影響で5歳のころBMXを始めた結生くん。憧れの選手は?

早川結生くん:
海外の選手でジェン・ウィリアム・プレボストというライダー。その選手はスピードがすごく速くてかっこよかったので、まねしたい

実はロングヘアにしているのも彼の影響なのだそう。それでも、いま追っているのは兄の背中。

長男 早川起生さん:
いや、まだだな。ペダルの上を踏めていない。ペダルの上に体がないから
厳しい言葉もかける長男の起生さんだが、練習中繰り返していたのは「いいね」という言葉。

長男 早川起生さん:
悪いところももちろん指摘するけど、その分「ここはよかった」と言うように意識している。楽しいことが一番かなと思うので

そんな兄の指導に結生くんは…。
早川結生くん:
分かりやすくて優しいので、覚えやすい

「お兄ちゃんを超える」負けず嫌い…切磋琢磨し世界へ
一方で、結生くんの性格について兄2人はこう話す。

長男 早川起生さん:
負ければ泣くし、技ができないときも泣くし。悔しがって、喜んで。それを見ると、まだまだだなって
次男 早川晃生さん:
技が決まらなかったら休憩もしないでぶっ通しで乗るとか、帰るよと言っても「いや、最後1回だけ決める」とか、そういうことは多々ある

誰よりも「負けず嫌い」だという結生くんが目指すのは…。
早川結生くん:
お兄ちゃんができない技を練習してできるようになりたい。世界で活躍してお兄ちゃんを超えられるような選手になりたい


兄弟で切磋琢磨して、世界の舞台で活躍を。小さなBMXライダーの挑戦は続く。
(NST新潟総合テレビ)