静岡市にボクシングに励む3兄弟がいる。同年代の競技人口が少ない中で練習相手に恵まれ、全員が全国大会に出場するほどの実力だ。長男は「殴り合う仲なので仲良くなる」と話す。
世界チャンピオンをめざす3兄弟を取材した。

6年前そろってジムへ

小松建太アナウンサー :
静岡ボクシング界で富士山よりも高い志を抱くのが、こちらの3兄弟です

長男 :
杉山律希、15歳です

次男 :
杉山辰希、14歳です

三男 :
杉山烈希、13歳です

3兄弟 :
(将来の夢は)世界チャンピオンです

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静岡ボクシング界のホープの杉山3兄弟は6年前、「世界チャンピオンになりたい」と3人そろって静岡市駿河区にある静岡SFKジムの門をたたいた。
親族に経験者はいないが、家族で格闘技を見ていてボクシングに興味をもったそうだ。

自宅からジムまで走って通い、1日3時間ほど練習に励んだ。兄弟で切磋琢磨して全員が全国大会出場や年代別の代表合宿にも呼ばれるなど、夢に向かって着実に力をつけている。

2021年全国大会に出場

ジャブ・カウンター・負けん気…持ち味それぞれ

そんな3兄弟をひっぱるのが中学3年の律希さん(15)だ。“必殺ジャブの長男”は身長175cmと恵まれた体格で手が長く、長い射程距離から細かくパンチを出して主導権を握るスタイルだ。

中学3年間で目標の全国優勝には手が届かなかったが、2022年4月から愛知県の強豪の菊華高校に新幹線で通学し、高校で全国王者を狙う。

長男・杉山律希選手:
今はパンチを戻すところが悪いので、そこを直してインターハイや国体で優勝したいです

その兄が成し得なかった全国優勝を狙うのが中学2年の辰希さん(14)だ。“カウンターの次男”は、長男と違って相手の攻撃を利用する事が強みだ。

次男・杉山辰希選手:
今回の全国大会では、自分より強い人が結構いると思うから緊張します。自分の距離で戦って、もし相手の距離になっても、しっかりさばいて勝ちます

末っ子で中学1年の烈希さん(13)は、まだ身長152cmだ。“伸び盛りの三男”は、ボクシングの難しさと楽しさを体感している真っ只中で、負けん気が強く、試合の悔しさは忘れない。

三男・杉山烈希選手:
練習はきついけど、試合で勝った時は達成感があるので楽しい。今年の目標は東海大会で負けた相手を倒すことです

1歳違いで練習相手に恵まれ

性格も特徴も違う3兄弟だが、目標は同じ“世界の頂点”だ。高い目標を持ち、兄弟で切磋琢磨してきたことが、彼らの成長を支えている。

兄弟でスパーリング

静岡SKFジム・福井国教会長:
3人でやることがすごく大きかった。ボクシング人口が少ない中で、兄弟で一緒に練習できたことが今につながっていると思う

現在、県内の中学生以下のボクシング人口は約20人で、練習相手を見つけにくい環境だ。
杉山兄弟は年齢も近く、“ライバル”が身近にいるため、日々スパーリングが可能で、勝負勘を損なうことなく力を磨いてきた。時に励ましあい、時にぶつかり合いながら絆を育んでいる。

「殴り合って仲良く」めざすは世界王者

長男・律希さん:
殴り合う仲なので、仲良くなると思う

兄弟でスパーリング

三男・烈希さん:
楽しいです。1人だと練習相手がいないから、3人いると練習がやりやすい

お互いの印象を聞いた。

長男・律希さん :
(次男の)辰希はクールでおとなしい感じ。(三男の)烈希はバカ。上手に歌を歌う

三男・烈希さん :
バカは家だけで、学校ではバカじゃない。(次男の)辰希は…

次男・辰希さん :
優しすぎる(烈希さんの耳元でささやく)

三男・烈希さん :
優しすぎはしない

軽妙なやり取りも兄弟ならでは。3人は仲が良いのか聞いてみた。

長男・律希さん :
仲良いと思います

次男・辰希さん :
多分、仲良いと思います

三男・烈希さん :
他の人と比べれば多分良いと思います

これまで歩んできた道をこれからも3人で。
並んで歩く道の先は、世界の頂につながっているはずだ。

3兄弟 :
絶対、世界チャンピオンになります

(テレビ静岡)

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