ロシアの化学兵器使用はあったのでしょうか?
「めざまし8」では、ウクライナの部隊「アゾフ大隊」幹部を独自に取材しました。

正体不明の有毒物質「霧のように街中に…おかしなミサイルだった」
アゾフ大隊幹部 イリア・サモイレンコ氏:
ミサイルが落ちた後、化学物質のようなものが雲のように周りを覆い、その後、霧のように街中に広がっていきました、おかしなミサイルでした
4月11日、アゾフ大隊は、ロシア軍が、無人機でマリウポリに正体不明の有毒物質を投下し、多くの人が呼吸不全などの症状を訴えたとして、ロシア軍による化学兵器の使用を主張しました。
「アゾフ大隊」はもともと義勇兵の集団でしたが、2014年に国家親衛隊として正式に政府の指揮下に組み込まれました。アゾフ大隊は、ロシア軍が化学兵器を使用したと主張しています。その詳細について、サモイレンコさんは次のように話します。

「触れると意識を失う」ガスの正体は?
アゾフ大隊幹部 イリア・サモイレンコ氏:
最初私たちは、普通のガスだと思っていたら全く違いました。このガスに触れると意識がなくなってしまう人や、強い頭の痛みを訴える人が何人もいました

「触れるだけで意識を失う」、そして「普通のガスとは違う」と説明します。しかし、使われたガスが一体何なのかについては…
アゾフ大隊幹部 イリア・サモイレンコ氏:
攻撃を受けたマリウポリには学者はいません。病院もありません。全てなくなっているので、どんな毒物なのかを確認できません


厳しい戦況の中、化学兵器かどうかを特定するための分析ができる状況ではないといいます。
ゼレンスキー大統領も13日、マリウポリでロシア軍が化学兵器を使用したかどうかについて、100%正確な結論は出せないとの見方を示しました。
さらにアメリカ政府も、化学物質が混入された暴動鎮圧用のガスが使用された可能性があるとの見解を示し、化学兵器が使用されたかどうかはわからないとしています。
ロシア側も使用を否定しており、化学兵器が使用されたのかどうか、その真相は未だにわかっていません。
アゾフ大隊幹部 イリア・サモイレンコ氏:
私たちの部隊はここでがんばって残っています。街を、そして、市民を絶対に守ります。ここから離れることはあり得ません
一方、ロシア国防省は13日、ウクライナ第36海兵旅団の兵士1026人がマリウポリで降伏したと発表しました。この発表に対してウクライナ側は「情報がない」としています。
(めざまし8 4月14日 NewsTag)