岸防衛相は12日、イタリアのグエリーニ国防相と対面で会談し、ロシアによるウクライナ侵攻が「国際法と国連憲章の深刻な違反」との認識で一致した。
会談の冒頭、岸防衛相は「ロシア軍が占拠していた地域で、残虐な行為が繰り返されていたことが明らかになった」と述べた上で、「重大な国際人道法違反であり断じて許されず、わが国として厳しく非難する」と強調した。
これに対し、グエリーニ国防相は「国際社会とともに、わが国も断固として非難したい」と述べた。
会談後の記者会見で岸防衛相は、「ロシアによるウクライナへの侵略は、国際法と国連憲章の深刻な違反だ」と強調した上で、「力による一方的な現状変更は、欧州のみならずアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすもの」との認識で一致したことを明かした。近年、海洋進出を強める中国を念頭においたものとみられる。

また、会談では、防衛省がイギリスなどと進めるFX=次期戦闘機の共同開発について、イタリア側が関心を示したという。
