ウクライナ侵攻が長引く中、SNSには、ウクライナの呼びかけに応じて投降したロシア兵だとする画像がアップされました。

ロシア兵に「降伏条件」メール 投降後は“驚きの待遇”も…

これは3月22日、ウクライナ内務省の顧問がSNSにあげた写真。銃を構えたウクライナ兵の前で手足を伸ばし、投降しているのはロシア兵だといいます。

この記事の画像(6枚)

「数日前に、私はロシア軍が戦いを諦めて投降していると書きました」

顧問によると、ロシア兵を投降に導くため、ウクライナ側がロシア兵の携帯の番号を特定。

その番号に「投降の方法」や「ウクライナ軍への武器の渡し方」などを記したメッセージを送っているのだとしています。その後、落ち合う場所を決めて、ロシア兵の投降を受け入れるというもの。その際に、ウクライナ軍はドローンを使い、ロシア兵が1人で来ていて、罠でないことを確認してから拘束するといいます。

投降したロシア兵は「自分以外の仲間は逃げた」「ロシアが戦い続ける理由が分からない」「軍の食料はほとんどない」「指揮系統も混乱している」というよう実情を語ったと明らかにしています。

そして、投降した兵士はテレビ・携帯電話・シャワーなどを使用できる快適な施設で過ごすことができ、侵攻が収束した後には約120万円、さらにウクライナ国籍を申請する許可まで与えられるという待遇も提示されています。

こういったウクライナ軍の働きかけはロシア軍の動向に影響を与えるのでしょうか?ロシア政治に詳しい筑波大学の中村逸郎教授に話を伺いました。

専門家指摘 ロシア兵 “私物所持禁止”の規制存在

筑波大学 中村逸郎教授
本当に大きな影響を与えると思います。実はこういったニュースを聞いて、わたしもびっくりするのは、ロシア人の兵士たちというのは、携帯電話、スマホを持って行っているんですね。しかし、実は2018年から決まったのですが、ロシア兵たちはそもそも私物を持って行ってはいけないと、スマホもいけないというように決まっているんですよ。だけど現実は肝心の持っている無線が全然繋がらないということで、皆スマホを持ってきている。ですから、部隊の幹部たちもそういう状況ですからスマホを持たせてしまっていると。そのスマホを使って、こういったウクライナ側から降伏の条件がメールで送られてきているという現状なんですね

そもそもロシア兵には“私物所持禁止”の規制が存在する中、スマートフォンを使用してやりとりをしているのが現状だと指摘しました。

(「めざまし8」3月30日放送)