軍事侵攻が始まって以降、ロシアで拘束された人数は1万3000人を超えたとされる中、それでも頑なに突き進むプーチン大統領は今、どこで、どのような状態でいるのでしょうか?
めざまし8は国内外から浮上している「雲隠れ」説などを追跡取材。
いくつもの証言からプーチン大統領の“今”に迫ります。
プーチン大統領が「暗殺恐れている」という指摘
プーチン大統領は今どこにいるのか、さまざまな可能性が報じられています。
ヨーロッパ議会議員で、元・エストニア軍司令官のリホ・テラス氏がSNSに投稿したのは、ウクライナ人将校からの情報として、「ウラル山脈にあるプーチンの隠れ家での会合に、側近は逃げられないように(隠れ家に)招集された」という内容。
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ロシア西部、ウラル山脈の“隠れ家”に身を潜めている可能性があるといいます。
また、プーチン大統領には広大な別荘があると指摘されています。
これは2021年、反体制派であるナワリヌイ氏の関連団体が告発したプーチン大統領の別荘とされる映像。
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ロシア南部の黒海沿岸にそびえたつ宮殿のような建物には、約1400億円が投じられたと告発されました。
さらに、ナワリヌイ氏の関連団体は建設に関わった業者から、見取り図や内装の情報を入手し、宮殿内部をCG再現。
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そこには、居住空間以外に、ヘリポートやスケートリンク、劇場やカジノなどを備え、近くには、ブドウ農園やワイン製造所もあるといいます。
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当時の大統領報道官は「宮殿などない」と否定していましたがプーチン大統領は、こうした別荘や、ウラル山脈の隠れ家に“雲隠れ”している可能性はあるのでしょうか?
ロシア政治が専門の中村逸郎筑波大教授に話を聞きました。
筑波大学 中村逸郎教授:
政治的判断がおかしくなっているというところに、多くの人々が既に気づき始めています。プーチン大統領は今、非常に弱ってるので、暗殺が起こる可能性がとても高くなってきています。彼自身、テロとか暗殺とか、そういうものを非常に警戒していますので、一つの場所にずっと居続けるっていうことは考えにくくて、場所が特定されないように転々と居場所を変えていると思います
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元CIA語る「プーチン氏は暗殺恐れている」
さらに、めざまし8が取材したのは、30年にわたってアメリカ・CIAの諜報員を務めていたジョン・サイファー氏。
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かつてロシアを担当しプーチン大統領がスパイ組織・KGBに所属していた頃から知る人物です。
元CIA諜報員 ジョン・サイファー氏:
プーチン氏は暗殺を恐れていると思います。引きずられ、撮影され、血まみれになることを恐れていると思います。私はプーチン氏がモスクワから避難したとは思いません。彼は長年、自らを守る体制を作ってきました。取り巻きの多くが元KGBなので、プーチン氏には忠実です
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サイファー氏もプーチン大統領は暗殺を恐れているとみていますが、忠実なメンバーで周囲を固めているとしたうえで、胸中をこう推し量ります。
元CIA諜報員 ジョン・サイファー氏:
彼の行動はエスカレートすると思います。彼はウクライナの抵抗を誤って判断してしまったことを恥じていると思います。国際社会で恥をかいたので、ウクライナを破壊するためにできることをすると思います。
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攻撃がエスカレートする恐れがあるといいます。
こうしたプーチン大統領を止めることはできるのでしょうか?
専門家「プーチン氏やることが全て誤算」
ロシア国内でも反戦の動きが強くなる中、ウクライナ侵攻への影響は出てくるのでしょうか?
筑波大学 中村逸郎教授:
かなり大きな影響があると思います。プーチン大統領はやることが全て誤算、そして、周りの人がどんどん離れていくということで、かなり焦っているのかなと思います。今一番、私が注目しているのは、ロシア軍の中でさえプーチン離れというのが起きていることです。ですから、現場の兵士たちの士気も下がってきている。こういった国民の動き含め、プーチン大統領にとっては非常に痛い所です。
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では、プーチン大統領のロシア国内での支持率はどのようになっているのでしょうか?
ロシアFOMの調査で侵攻前の2月20日には64%だった支持率が、侵攻後の27日には71%となっています。
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中村教授によると、こうした一般的な世論調査では70%あるといいますが、インターネットの世論調査では10%未満だといいます。
ただ、この円グラフを見ると、支持する人が増えている状況です。
これは情報規制により、操作されている可能性もあるのでしょうか?
筑波大学 中村逸郎教授:
世論調査では、名前や住所など特定されますが、そういった調査になると、かつてのプーチン大統領に強権的なイメージがありますので、やっぱりプーチン支持があるのですが、若い人たちはインターネットを遮断されたりして、プーチン政権に対する不満というものが吹き出してきています
(「めざまし8」3月8日放送より)