3月8日は国連が制定した「国際女性デー」だが、「女性活躍」や「男女共同参画」を掲げる岸田政権が、5日、新たな取り組みを実施。森まさこ首相補佐官が初の「女性車座対話」を行い、岸田首相がビデオメッセージを寄せた。
オンライン形式で開催された森補佐官との対話に参加したのは、大阪の企業経営者や農業関係者など7人の女性。
岸田首相は、ビデオメッセージで「女性活躍と男女共同参画の推進は、私の内閣が目指す個性と多様性を尊重する社会において不可欠な要素だ」と強調し、新型コロナの影響で深刻化する非正規雇用労働者やひとり親、性犯罪問題への懸念を語った。
森補佐官と参加者との対話では、子育てと仕事を両立するための働き方改革など、女性ならではの悩みについて意見が交換された。参加者からは、日本における男女共同参画の遅れについて、「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込みや偏見)」が一因だとして、「幼児期から男女平等を目指すべきだ」と訴える声があがったという。
森補佐官は、歴代政権で初めての女性活躍担当の首相補佐官。今回の対話の後には、記者団に対して、「ジェンダー平等は世界と比べて遅れている。早く世界レベルに達せるようにしたい」と述べた。その上で「男女平等に関連する、税政や社会制度を変えていく」と強い意欲を示した。
政府は、今回のような対話を全国で行い、今後の女性政策に反映させていく方針だ。