3500万円のオブジェ「塗り替え」要望

1月17日午後1時45分ごろ、千葉県の松戸市役所に突然届いた500万円の寄付。
現金500万円と共に置いてあった寄付の申込書に書かれていたのは…

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「赤い塗装を一日でも早く塗り替え、駅前の浄化を一歩でも進める一助になれば」

「塗り替えてほしい」との要望があったのは、JR新松戸駅の目の前に広がる「あかりのボックス」

通称“赤い鳥居”と呼ばれるこのオブジェは、寒々しく暗い雰囲気が漂う駅前の高架下を、明るく温かみのある空間にしようと市が建設したもので、約3500万円の費用をかけ、2002年に完成したものだ。

しかし、「あかりのボックス」はその真っ赤な色をめぐり、建設した当初から「街に調和していない」などさまざまな苦言が届いていたという。

駅の利用者からは賛否の声が…

賛成派(20代):
神社の鳥居みたいな形だなと、ぱっと思いました。基本的に赤っていう色も好きです

反対派(60代):
私的にはしっくりきてません。色も奇抜だけど、形も奇抜すぎるような感じがして…できれば木とかでやってほしいかなと思います

500万円を寄付した差出人の名前は、既に廃校となっている「新松戸北小・北中卒業生有志一同」となっていたという。

松戸市は500万円の寄付の使い道について「寄付した人の意思を尊重しつつ、寄付金で色を塗り替えるかは市民の意見を踏まえ検討したい」としている。

加藤綾子キャスター:
高架下の寒々しさを緩和するために作ったということなんですけれども、色合いには当初から賛否あったようですし、市民が何を望んでいて、どういうものならより良いのか、これをきっかけに話し合うというのもいいのかなと思うんですが…

明治大学・齋藤孝教授:
気持ちはわかるんですけれども、公共的なものっていうのは、お金を出しますからこれで変えてください、という手続きでは変えられないと思うんですよね。
ですからお金を集める前に、声を集めるってことが大事で、ネットでもいいですから署名入りで意見をたくさん集めて、500人、5000人というふうになったときには「市民の声」ということになりますので。行政側もそれを根拠にして対策を考える、対応していくということがありますね。やっぱり「誰が言ってる」っていうのを明らかにして集まるのがいいんじゃないですかね。

加藤綾子キャスター:
その方がより大きな動きになりそうですね。

(「イット!」1月28日放送分より)