年末年始に実家を訪れた際、久しぶりに会った高齢の親や祖父母の体のことが、改めて気にならなかっただろうか。

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30代男性:
両親に関しては、体を動かしていないかなという気がします

40代女性:
高齢の親は冬になると、転ぶことが怖いので歩かなくなっちゃうんです

30代女性:
ウオーキングを始めたようです。子どもたちの世話にならなくてもいいようにと

両親や祖父母にいつまでも元気でいてほしい。しかし、コロナ禍で人と接する機会が減ったり、運動不足になったりと心配は尽きない。

そんな中、心強い取り組みが行われている。

クイズやゲームで認知機能低下を予防

講師:
抜けている数字は何ですか?

参加者:
35、44

講師:
正解です

北海道札幌市内のビルの一室。ゲームやクイズで頭を使う「脳活塾」が開かれていた。

参加しているのは主に70代から80代。ランダムに並べられた数字から抜けているものを当てるクイズや迷路、しりとりなどの問題を解いている。

30人ほどが週1回、2時間参加する。

参加者(80代):
認知症の予防ですよね。みんなでやっていたら面白いですね。できなかったり、できたりするところが

参加者(70代):
最初の動機は物忘れしてきたから。間違っても責められるわけではないし楽しい

運営するのは、高齢者の暮らしをサポートするNPO法人。コロナの感染拡大が続いたときには中止したが、参加者からは不安の声が上がったという。

シーズネット 脳活塾 柿沼英樹 塾長:
2~3カ月、誰にも会えず問題もできないということが続いて、影響がありました。何もやらなかったら能力が低下するんだということは、再開したときに参加者が実感していました

「健康寿命」北海道は全国的に低い位置に

介護などを必要とせず、元気に動ける年齢を示す「健康寿命」。男性の平均は72.68歳、女性の平均は75.38歳だ。

しかし、北海道は男性が71.60歳で全国ワースト4位。女性は75.03歳とワースト13位だ。

藤城ミワ子さん(86):
よっこいしょ、足がむくむ

札幌市に住む藤城ミワ子さん、86歳だ。

年を追うごとに足腰が弱くなっている上、コロナ禍で外出できない日が続いた。家で折り紙を折るのが日課の毎日に、娘の若林英子さんは心配を募らせていた。

藤城さんの娘・若林英子さん:
親戚に不幸があって、岡山県に行ったんですね。途中で歩けなくなって車いすを借りることに。健康寿命をのばしたいです

健康寿命をのばそうと、娘のすすめで藤城さんはデイサービスに通い始めた。

笑って筋力アップ 楽しく健康に

その内容が、通常のものとはちょっと変わっている。テンポの良い音楽にあわせて大きく笑ったり、体を動かしたりする「エンタメ活動」と呼ばれるメニューだ。

心も刺激して運動効果を高めようと考案されたもの。行われている場所はスポーツジムで、3時間ほどかけて機械を使い筋力トレーニングも行っている。

参加者(60代):
前は階段の上り下りができなかったんですよね。それが今ではできるようになってきたのが、すごくうれしいですね

藤城さんも今後の効果に期待している。

藤城ミワ子さん(86):
いやー、やりました。入った途端にスタッフたちの笑顔がとっても幸せに感じて。これだったら喜んで来られると思って、楽しみにしています

両親や祖父母の健康寿命を伸ばす方法、真剣に考えてみてはいかがだろうか。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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