“軟弱地盤”で不承認 知事の決定に対抗措置

普天間基地の名護市辺野古への移設計画をめぐり、軟弱地盤の改良工事に向けた設計変更申請を11月、県が不承認としたことを受けて沖縄防衛局は12月7日、行政不服審査法に基づき国土交通大臣に不承認の取り消しを求めて審査請求を行った。

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その一報を聞いた沖縄県の玉城知事は…。

玉城知事:
部局からしっかり報告を受けてから、それからどのように対応するか検討します

埋め立ての設計変更は、名護市辺野古の埋め立て予定地で「軟弱地盤」が見つかったことを受け2020年4月、沖縄防衛局が県に申請した。玉城知事は11月25日、軟弱地盤の調査が不十分なことなどを理由に「合理性が認められない」として不承認とした。

この決定へ対抗措置として12月7日、沖縄防衛局は行政不服審査法に基づき国土交通大臣に対して審査請求を行ったもので、「不承認とされた理由を十分に精査・検討した結果、処分は取り消されるべき」と判断したとしている。

松野官房長官:
今後、公有水面埋立法の所管大臣である国土交通大臣において、その法律に従って手続きがなされるものと承知をしており、その手続きを見守っていきたいと考えております

沖縄防衛局の審査請求を受けて、国土交通大臣は県の不承認について審査し、今後「不適切」と判断すれば是正を指示する。

沖縄県は「自作自演」と強く批判

今回の審査請求という手続きは、そもそも国民の保護や救済を目的としていて、国が国に審査を求めることについて、県はこれまでも「自作自演」だと強く批判してきた。

――個人や企業など私人が国に対して申し立てる想定で、同一の内閣の中での手続きでは公平性にかけるという批判の声もあるが。

松野官房長官:

所管大臣である国土交通大臣において、法律に従って手続きがなされると承知しております

辺野古移設の阻止を掲げる玉城知事は徹底抗戦の構えで、県と国との対立は法廷闘争にもつれ込む公算が大きくなっている。

(沖縄テレビ)

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