「共産党との共闘で立憲民主党は失ったものがある」。4候補のうち2人が手を挙げ、反省の弁を述べた。

立憲民主党の代表選(30日投開票)に立候補している4人の候補が、投開票を2日後に控えた28日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)にそろって出演した。

番組では、共産党との「閣外協力」の合意を掲げて先の衆院選に臨んだ立憲が議席を減らしたことを紹介。キャスターが「議席以外に、共産党との共闘で立憲が失ったものがあると思う人は挙手してほしい」と促したところ、泉健太氏と小川淳也氏の2人が迷わず手を挙げた。

小川氏は、「今回の『限定的な閣外協力』という言い方は非常に中身がよくわからない」と指摘。「国民の十分な理解につながらなかった」との見解を示した。

泉氏は、比例で議席を減らしたことに関し、「立憲の政策、実績をきちんと訴えなくてはいけなかったが、野党全体の訴えというふうにぼけてしまった」と悔やんだ。共産党の志位委員長が「限定的な閣外からの協力」について、「公党が公式に結んだ合意。国民への公約になる」として、来夏の参院選に向けて「誠実に順守していく立場で臨みたい」(25日の記者会見)との意向を示していることに関し、泉氏は「合意だった」、「公約だった」とあえて過去形の表現を用い、自身が代表に選出されれば「次の戦い方を考えていくことは必要だ」と強調した。

逢坂誠二氏と西村智奈美氏の2人は挙手しなかった。逢坂氏は1人区での候補者一本化に「効果はあった」と強調した。そのうえで、自身が道連代表を務める北海道での選挙戦について「(共産党と)一緒に街頭(演説)に立ったり、一緒にビラを配ったりという活動はほとんどなかった」と振り返った。西村氏は「立憲として自分の力で訴えて政策を有権者に理解してもらい、票を投じていただくのが基本だ」と強調した。

一方、番組では、国会議員に毎月100万円が支給される文書通信交通滞在費(文通費)への対応について4氏に尋ねた。4氏は自身が代表に選ばれた場合、「日割り支給」への変更だけでなく、透明性を高めるための「領収書添付義務づけ」も排除せず党内で議論する考えを示した。

文通費については、自民党と立憲民主党の国対委員長が12月の臨時国会で「日割り支給」を可能にする法改正を実現させる方向で調整することで合意している。

以下、番組での主なやりとり。

梅津弥栄英子(キャスター、フジテレビアナウンサー):
国会議員の「第2の給料」と言われる文書通信交通滞在費について、自民・立憲両党は12月の臨時国会で、「日割り支給」に改める法改正を行う方針。

松山俊行(キャスター、フジテレビ政治部長・解説委員):
自民と立憲が「日割り支給」でスピード合意したが、使途の報告や領収書添付の必要には踏み込んでいない。

逢坂誠二氏(立憲衆院議員、元首相補佐官):
私は領収書をつけたほうがいいと思う。私自身は領収書を全部とっている。

松山キャスター:
では、今回の法改正で領収書添付義務づけも含めたほうがいいのではないか。

逢坂氏:
できるならその方がいい。

橋下徹氏(番組コメンテーター、元大阪市長、弁護士):
安住淳さん(立憲国対委員長)が自民党と握ったが、(合意を)ご破算にするということか。

逢坂氏:
もちろん代表になったらそうしたい。

小川淳也(立憲衆院議員、元総務政務官):
透明性を高める努力はしたほうがいい。ご破算という言い方に乗るつもりはないが、党内できちんと議論する。全ての党と誠意を持って確認する。

泉健太(立憲衆院議員、党政調会長):
実はまだその合意はたぶん党内に共有されていない。やはり党内で議論することになると思う。

橋下氏:
(自民との合意は)安住氏が勝手にやったということか。

泉氏:
(安住氏は)国会対策の責任者だから、そこはそこでやっていると思うが、党全体の合意ではない。

松山キャスター:
12月6日の国会召集までにもう一回見直す方向になるか。

泉氏:
新体制で検討は必要だ。

西村智奈美氏(立憲衆院議員、元厚労副大臣):
今回の合意は第一歩だ。日割りにするのは当然のこと。その後より透明性を高めるという意味で、領収書の添付について議論するべきだ。

橋下氏:
日割りでの合意はご破算か。

西村氏:
日割りの合意は、これはこれとして、どうしてもやらなければいけないことだ。ご破算にはしたくない。

橋下氏:
日割りは、選挙がある月だけの話で、選挙の月以降は全く普通に、また100万円丸々(支給)の話だ。なぜ立憲は自民とこんなバカみたいなことで合意したのか。立憲としてガンガン自民党を突き上げて領収書添付を要求して、あとは自民・公明で採決させればいいのに。ぜひ皆さん、代表になったら、領収書添付を自民に求めてもらいたい。それから、日本維新の会がやっているような、自らの政治団体に寄付するなどというまやかしもやめてほしい。あんなセルフ領収書を切るなんていうやり方は通用しない。

梅津キャスター:
立憲は先の衆院選で議席を大きく減らした。共産党などと共闘を進めた「枝野路線」への国民の審判。皆さんに聞く。議席以外に、共産党との共闘で立憲が失ったものがあると思う人は挙手してほしい。泉さん、小川さんが(手を)挙げている。

泉氏:
やはり主体性、自主性は大事だ。比例区で「立憲民主党」と書いてもらうためには、立憲の政策、実績をきちんと訴えなければいけなかった。それがどうしても野党全体の訴えというようにボケてしまったことで、立憲に比例票がこなかった。

小川氏:
1人区での調整は必須だが、今回の「限定的な閣外協力」との言い方は中身がよくわからない。国民の十分な理解につながらなかったという反省がある。

松山キャスター:
逢坂さんは手を挙げなかったが、逆に得たものもあると考えているということか。

逢坂氏:
1人区で(候補者が)1本化できたところは効果があった。

松山キャスター:
共産党との共闘がなければ、さらに議席を減らした可能性があると考えるか。

逢坂氏:
1人区でギリギリで勝ったところは減らしたのではないか。「共産党との共闘」と皆さん安易に使うが、果たして各選挙区で「共闘」という言葉に象徴される戦いをやったかというと、そこは随分温度差があると思う。私は北海道道連の代表だ。道内では確かに1本化したところはあるが、(共産党と)一緒に街頭に立ったり、一緒にビラを配ったりと、そういう活動はほとんどなかった。

松山キャスター:
西村さんは、この「共闘」という言葉を使うことについてどう考えるか。

西村氏:
共闘というと、皆さんそれぞれ持っているイメージも違うと思う。(選挙の)現場では実際に行われていたことはそれぞれだ。直前に候補者を調整して1本化したようなところではなおのこと、皆さんがイメージしているような共闘ではなかったと思う。やはり立憲として自分の力できちんと訴えて、政策を有権者に理解してもらい票を投じていただく。これが基本だ。

松山キャスター:
「閣外からの限定的な協力」について、共産党の志位委員長が「公党と公党の正式な合意で順守していく」旨表明した。次の参議院選挙に向けて、この合意を維持するのか。

泉氏:
合意だったことは間違いない。国民への公約になるというよりも、国民への公約だったということだ。われわれとして、次の戦い方を考えていくことは必要だ。

松山キャスター:
参院選に向けていったんリセットして、もう一度どういう形の合意にするか協議していくということになるのか。

泉氏:
ええ。ただ、われわれ代表選に立候補した4人の間では、1人区については、やはり候補者1本化に向けて最大限努力していく方針は共有している。