何気なく踏んでいる道路の「マンホール」。役目を終えた後には、意外なセカンドライフが待っていた。

事故原因にも…古いマンホールを3000円で販売

重さ約40キロのマンホールをトラックの荷台に積み込む人たち。

60代男性:
ガーデニングのオブジェにしたいと思って。

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埼玉県吉身町でカフェ「カプリス」を経営する男性は、レトロなものを集めて店に置いていて、マンホールもその一部にしたいという。

60代男性:
ただ古いものが好き。歴史を語っているから。

このマンホールは、埼玉・川島町の上下水道課が販売したもの。

川島町では約1900枚あるマンホールのうち、毎年20枚ほどを新しいものに交換している。古くなるとサビが広がり、ところどころ削れて滑りやすくなるため、事故の原因にもなるという。

マンホールは新品だと約10万円。川島町は11月1日、交換済みの5枚を中古として3000円で売り出した。(※期間限定の抽選販売、現在は販売終了)

川島町 上下水道課 山木真司さん:
なかなか日の当たらない下水道事業のPRにつながればと思い、今回販売しました。正直、あのサイズのものなので、買ったとしてどうするのかな…

と職員も戸惑い気味。しかし、マンホールには想像以上の使い道があった。

筋トレ・庭園に活用「ほっとする」

購入した男性は、マンホールを軽々と持ち上げ自分の車に積み込んでいた。

30代男性:
オブジェ兼、筋トレの道具に。

なんと、マンホールを持ち上げて筋トレ道具に使うという。

別の女性は“10年来のマンホール好き”だといい、待望のマンホールに「もう、うれしくて」と喜びをかみしめていた。ある夢があるというので家についていくと…

60代女性:
ここなんですよ。

庭にはマンホール用のスペースも確保してあり、準備万端。

立派な日本庭園の真ん中にマンホール。少し不思議な光景だが、意外となじんでいる。

――マンホールの魅力は?

60代女性:
ほっとする感じがあるでしょ?いつかは庭に置きたいっていうのが前からあった。他人が持ってないでしょ?独り占めできちゃうしね、家に置いてあれば。

翌日にはさっそく、ご主人とマンホールを見ながらティータイム。夢のマンホール生活を満喫していた。

個性豊かな“第2の人生”を送るマンホール。川島町では2022年も販売する予定だ。

(「イット!」11月15日放送分より)