北海道函館を代表する観光地「五稜郭公園」では紅葉のピークは過ぎたものの、国の特別史跡に指定される園内を熱心に写真に収める観光客の姿があった。

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ゼンリンが加工しすぎた五稜郭の画像をSNSに投稿

11月10日に大手地図会社のゼンリンがSNSに投稿した五稜郭公園の画像が物議を醸している。

「秋の五稜郭がこんなにも美しいとは…」という一言とともにアップされていたのは鮮やかな紅葉と木々の緑のコントラストが目を引く五稜郭公園の画像。11月6日に撮影されたものとして紹介され、14万7000件のいいねがつくなど話題となった。

しかし、投稿された写真の翌日に撮影された画像と見比べてみると、色が淡く落ち着き、真っ赤に燃えるような色合いではない。つまり、ゼンリンが投稿したのは加工しすぎた画像だった。

こうした投稿に街の人は…

男性:
誰が見ても加工しているって分かるんじゃない?

女性:
個人的に載せるのはあれだけど、公にするのはちょっと…

社員が旅行で撮影し加工した画像を投稿

ゼンリンは一般社員が旅行した際に撮影し赤く加工した写真を担当者が加工されたことを知らずにアップしたとして陳謝した。

五稜郭タワーの担当者は「桜の木のため、あれほど赤く紅葉することはない。誤解のないように写真を投稿してほしい」としている。

街の人たちは自分で撮影した画像をどう仕上げているのか。栃木県日光市で色づく紅葉を撮影している人たちに聞いた。

30代女性:
鮮やかにしたい方なので、色合いは結構鮮やかな色にしちゃう

20代女性:
それなりに色鮮やかに綺麗めに。映えるじゃないですけど、そういうのを狙って加工してますね

イメージ通りの画像に仕上げるため、画像に手を加えるという人々。

実際、画像の加工はどれだけ簡単にできるのか試してみた。彩度を調整すると、一瞬で鮮やかな色になった。

スマホに備わる機能だけで見違えるほど、色を鮮やかに仕上がった。

今回の騒動を受けゼンリンは投稿が誤解を招くとして削除。その上で「誤解を生んでしまい迷惑をかけ騒がせてしまったことを申し訳なく思っている。投稿は細心の注意を払って写真もチェックし今後も続けていく」とコメントしている。

加藤綾子キャスター:
SNSが普及するとともに写真をある程度明るくするとか加工することへのハードルが下がっていると思うのですが、自分の思い出としてとどめておくものならばいいと思うんですけど、観光地のPRや商品などの場合は見た人がそれを目当てに足を運ぶこともあるので、誤解を招かないように気をつけないといけないですよね

キャノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦氏:
そういうことですよ。今回はアウトだよ。チェックをちゃんとして加工したなら加工したとちゃんと言うべきだと思います

加藤綾子キャスター:
あまりやりすぎて落差がすごくなってしまうと、そのままでもシックで素敵だと思うものがちょっと残念に思えてしまうので、やっぱり適度がいいのかなと思いますね

(「イット!」11月16日放送分より)