「一度、下げ止まった」
「要は一度下げ止まったということで考えています」 東京都のモニタリング会議では、100%を超えると増加傾向を示す、新規感染者数の7日間平均が、前回の70%台から今回は110%台に上昇。国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は、新規の感染者数が少ないので今後「容易に下降上昇すると思う」とした上で「一度下げ止まった」との見方を示した。

年末にかけて波が来るのは・・・
「年末にかけて波が来るのは想定せざるを得ないと思います」 さらに大曲センター長は夏休み前後、年末年始、年度末といった人の移動の時期は感染の“波”が来ていた、として年末に第6波を想定せざるを得ない、との考えを示した。
欠席の小池知事 テレワークで幹部に指示
「国の動向も踏まえながら、都としての対応、これについて先手先手で対応できるように検討を進めてください、とこのような指示を受けております。」 自宅療養中の小池知事は、きょうの会議は欠席。黒沼靖副知事は、小池知事の現状について「体調の管理が最優先」としつつも、テレワークで幹部に指示をだしている、と話した。

救急医療に未だ影響が・・・
「感染拡大に備えた人員および病床確保により、救急患者の受け入れ体制は未だ影響を受けています」 東京都医師会の猪口正孝副会長は医療提供体制について通常医療との両立は可能であるものの、救急医療はいまだ影響を受けている、とした。

中高年より若い世代の方が”慎重”
「若い方々が、中高年層より比較的慎重な行動をしている可能性が示唆されています」 夜の人出については、宣言解除後に増えていたものの、今週再び減ったという。去年の同じ時期に比べると2割程度低く、若者の割合が中高年を下回った。ハロウィーンの深夜帯も、去年に比べて24%低かった、との分析が示された。
東京都医学総合研究所社会健康医学研究センターの西田淳志センター長は、「第5波以降、若い人たちを中心に人々の行動様式変化が、一定程度、定着してきているのではないか」との見方を示した。

独自のフェーズに課題山積
「国と同じフェーズ転換をはかっていくのか、東京都として独自のフェーズ転換の仕組みを作っていくのか」 黒沼副知事は、社会経済活動との両立のため、新たな枠組みを作る考えを強調。
第6波を抑えつつ、社会経済活動をまわしていくには、安心して自宅療養ができる環境作り、入院しやすい病床確保、保健所を通さない、など入りやすい宿泊療養など課題が山積していて、これまでの知見をどう活かしていくのか、またも手腕が問われている。

(フジテレビ社会部・都庁担当 小川美那)