ふるさと納税の制度を利用している方も多いのではないだろうか。地域の名産品などの返礼品を楽しみにしている人も多いはず。
その返礼品がコロナ禍で変化してきている。いま人気になっている返礼品を探った。
北海道函館市民のソウルフード、ハセガワストアの「やきとり弁当」。それが家庭で簡単にできる「調理済み冷凍やきとり」が、2020年11月からふるさと納税の返礼品に加わった。
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「函館市民のソウルフード」が返礼品に
背景には新型コロナの影響があった。
ハセガワストア 商品部 住谷 真樹彦さん:
コロナ禍で旅行ができないので、冷凍やきとりを購入して北海道外に住んでいる子どもたちに送るという話を聞き、そういう需要があるんだと知りました
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北海道外への配送サービスも考えたが、輸送コストが高く断念。ふるさと納税の返礼品に参加した。
ハセガワストア 商品部 住谷 真樹彦さん:
やきとり弁当を育ててくれたのは、函館市のブランド。函館市に貢献できるのもうれしいです
サイトへのアクセス数も増加中
有名店の参加で、函館市のふるさと納税のサイトへのアクセスにも変化が出ているという。
函館物産協会 小柳 卓也さん:
コロナ禍で簡単に観光地に足を運べなくなっても、ふるさと納税を通して閲覧件数が増えている。ふるさと納税のバリエーションを広げていくので、ぜひ見てもらいたいと思います
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一方、北海道美唄市では、ふるさと納税の寄付額が2019年は約1億円だったのに対し、2020年は約10億円に。10倍に跳ね上がった、その理由とは?
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「1年で10倍」…寄付金が急増の美唄市
美唄市の稲作農家・佐々木儀一さん。この日、3種類のコメの食べ比べセット14件分180kgを、ふるさと納税の返礼品として発送した。2021年はすでに2トンの予約が入っている。
稲作農家 佐々木 儀一さん:
どんどん食べてもらい、北海道外の人に北海道産米の良さを知ってほしいです
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美唄市のふるさと納税返礼品の65%を占めているのは特産のコメだ。コロナ禍で外食が減ったことで、申し込みが増えているとみられる。
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思わぬ動きに、美唄市も驚きを隠せない。
美唄市 経済部 土屋 貴久 部長:
10倍になるとは予想していませんでした。コロナ禍の巣ごもり需要があり、美唄市の魅力ある特産品を全国の人に知ってもらえました
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巣ごもり需要&雪活用のおいしさも原動力に
ブランド力も後押しをした。美唄市の返礼品のコメ「ななつぼし」は、雪を使って保管している。室温5℃・湿度70%でコメの劣化を防ぎ、収穫直後と変わらないおいしさで届けることができるという。
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JAびばい 販売部 辻脇 良幸 部長:
雪で保管することが、おいしさを保てるひけつ。夏場に向けては、そのような出荷をしています
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北海道釧路町では2021年3月、町が町内の金属加工会社に新たな返礼品の作成を依頼した。バーベキュー用の鉄板だ。
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「バーベキュー用の鉄板」で事業者も支援
釧路町 企画財政部 竹田 匡さん:
コロナ禍で苦しむ町内の事業者を、少しでもPRする手伝いができれば
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残間金属工業 小林 育美さん:
普段から作っている製品ではなく、町から依頼されて製造しています
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縦横25cm・厚さ6mmの鉄板は職人の手作りだ。使えば使うほど油が染み込み、食材が焦げつきにくくなるという。これまでの注文数は100枚を超えている。
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残間金属工業 小林 育美さん:
鉄板の厚みがちょうどいいのか、熱が逃げなくて温かいまま食べられると好評。製品の大きさや厚みを増やして、ラインナップを増やしていこうと考えています
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釧路町では、ふるさと納税のサイトを町内の事業者のPRの場にしようと考えている。
釧路町 企画財政部 竹田 匡さん:
事業者の名前や主力返礼品をポータルサイトに記載し、町全体がふるさと納税の仕組みを活用して魅力を発信します
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2008年から始まったふるさと納税。総務省によると初めの年の寄付金額は約81億円だったが、2020年は約6700億円にも上っている。返礼品だけではなく、制度の活用の仕方も変化している。
(北海道文化放送)