サウナに行くのではなく、サウナの方からやってくる!サウナバスの製作が11月4日に発表された。

新たなバス事業を提案する株式会社リバース(大阪府)が日本最大のサウナ検索サイト「サウナイキタイ」と連携し、バスを活用した移動サービス企画として生まれたのが、どこでも本格的なサウナが体験できる移動型サウナバス「サバス」だ。

移動するサウナ「サバス」
移動するサウナ「サバス」
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引退した路線バスの車両をサウナに改造したもので、バス車内の雰囲気を残した休憩スペースと薪ストーブを使用したサウナ室の構成となっている。

内装はつり革や座席配置など路線バスの名残を生かしたデザインとなっており、降車ボタンには、押すと熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる「オートロウリュ」(通称:「蒸気降りますボタン」)の仕組みを設置する。バスならではの少し変わったサウナ空間を楽しむことができるのだ。
 

車内後方:サウナ室イメージ
車内後方:サウナ室イメージ

2022年2月の完成予定で、完成後は大型駐車スペースのある施設やアウトドア施設など、企業や事業者向けに車両を貸し出しして、サウナを届けていくそう。

「バスの改造おもしろい」可能性をPR

サウナ好きとバス好きの両方に刺さりそうなユニークな合体企画。
では、“ととのう”ためのバスならではの利点はあるのだろうか?株式会社リバースの松原安理佐代表取締役に話を聞いてみた。

ーーバス活用の移動サービス企画として、サウナが選ばれた理由を教えて。

ひとことで言うと「面白そう」だと思ったからです。バスの改造事例については日本ではほとんどないので、海外の事例を調べサウナバス、サウナカーの存在を知りました。日本で改造バスの事業を展開するのにはまず「バスの改造おもしろい」と可能性をPRしたいと考えていたので、サウナが良いんじゃないかと思い至りました。


ーー温度調整はどのようにするの?最大何度にまでなる?

薪ストーブを使うので薪で調整します。その他、サウナ室内の空気の流れを作るため換気吸気を設計しています。まだストーブを設置していないため未定ですが、温浴施設のサウナまで温度をあげたいと思っております。

車内前方:休憩スペース兼、運営用事務スペース
車内前方:休憩スペース兼、運営用事務スペース

ーー何人までの利用が可能?

7〜9人で考えております。一番後ろが長椅子になるので、寝転ぶと7名、座ると9名です。


ーーサウナでは水風呂に入るのも流れの1つだが、サバスではどうするの?

サバスには簡易設置できるプールを積んでおりますが、せっかく移動ができるので、海外のように川、湖、雪など自然の水風呂に飛び込んでいただく楽しみ方を提供していきたいと考えています。

つり革はどう使う?バスならではの仕掛けで思わずニヤリ

ーーバスならではの利点を教えて。

移動ができることと広い面積が取れることです。そして、ユニークさもあります。海外メディア等からもユニークだと問い合わせがあります。


ーーこだわりの部分は?

バスなのに本格的なサウナ室ということで、バスマニアやサウナ好きじゃない人も思わずニヤリとする仕掛け(「蒸気降りますボタン」やバス座席仕様のサウナ室、サウナと書かれた行先表示など)があります。そして、サウナ室としては珍しく外の景色が楽しめます。

サウナを味わいながら外の景色も楽しめる
サウナを味わいながら外の景色も楽しめる

ーーちなみにつり革はどうやって使うの?

サウナ室内は座席前に段差があるので、登る際に使っていただきます。休憩室兼事務スペースのつり革は装飾です。

予想外にも海外からリアクション

ーー現在どういった声が届いているの?

バスマニア、サウナー(サウナ愛好家)、両方面からの面白い、体験してみたいという反応は多くいただいておりますが、予想外にも一般の方、海外の方からも面白いアイデアだとリアクションをいただいております。


ーーそういった声に対してはどう思う?

サバスはバスの改造を面白いと思っていただけるきっかけにしたいと考えていたので、このように予想外の多くの方から反響をいただくことができ、ほんとうに良かったと思います!みなさまの期待を裏切らないようなサービスが提供できるよう引き続き努めたいと思います!

サバス 車内完成イメージ
サバス 車内完成イメージ

ーー利用者たちにとってどういったバスになってほしい?

サバスが来ることに「ワクワク」していただきたいと思います。昨今サウナブームと言われておりますが、日常的なバスの中にサウナ室がある非日常な空間で、普通のサウナとは一味違う体験を提供したいです。

サバスのロゴ
サバスのロゴ

移動しながら楽しむことはできないそうだが、非日常空間でサウナを味わうことでリラックスでき、日々のストレスがより解消されるかもしれない。そしてバスの第2の人生としても充実したものになることだろう。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。