藤井四冠が選んだおやつ「くま最中」が人気沸騰
10月22日に京都で行われた竜王戦第2局で、藤井聡太四冠がおやつに食べた「御室和菓子 いと達」の「くま最中」がカワイイ!とSNSなどで話題になった。
翌日の店には開店前から行列ができ、約500個もあった「くま最中」がわずか4時間で完売。店主は「想像を超えています…」と驚きを隠せない様子だった。

こうした将棋のタイトル戦のおやつや食事はどう決めているのか、その経済効果などについて調べてみた。
将棋で“爆発的人気”に…タイトル戦のおやつはどう決める?

食事やおやつを決める基準について「日本将棋連盟」に尋ねると、連盟が決めているのではなく、それぞれの主催者が開催地と相談して決定しているとのこと。
例えば、10月29日・30日に行われた竜王戦・第3局の主催者は読売新聞で、開催地は福島県の「雨情の宿 新つた」という旅館だった。
主催者の読売新聞は開催地に対して、「食事は和洋中のバランスをとりつつ、ごはんもの・麺ものを混ぜてほしい」「おやつは豊島竜王の定番メニューであるフルーツ盛りを含め、和洋のバランスをとったものを」とお願いをしたとのことだった。
こうしたお願いを開催地が考慮してメニューを考え、主催者と詰めて決めていくという。
藤井VS豊島の名古屋での王位戦で監修したマリオット「名古屋らしいメニューに」 2人が選んだのは?

この夏には、名古屋で藤井王位と豊島竜王が対局する王位戦もあったが、メニューは主催者から依頼を受けた名古屋マリオットアソシアホテルが監修した。
その時は「愛知県出身の2人の対局なので、愛知県産の食材を使ったり、名古屋らしいメニューをとり入れた」「過去に藤井王位は麺類をよく頼んでいたので、麺類を入れた」という。
藤井王位は「海老天ころうどん」と「ぴよりんアイス」、豊島竜王は「名古屋コーチンの親子丼」と「わらび餅」をオーダー。

この時には、特に「ぴよりんアイス」が話題になった。名古屋マリオットアソシアホテルとジェイアール東海フードサービスがコラボして作った期間限定商品で、藤井四冠が選んだことで話題となり、他のスイーツの5倍の売れ行きで、連日完売したそうだ。(※現在は販売を終了)
さらに、ぴよりんアイスではない通常の「ぴよりん」も、1日500個ほどの売れ行きだったのが、対局の2日後には2719個に増え、公式サイトのサーバーも一時ダウンしたほど。

ジェイアール東海フードサービスはその後、わずか4カ月足らずの間に限定ぴよりんを12種類も販売。

どれも予想を上回る売上だという。
藤井四冠効果は他にも…不二家の「コロコロしばちゃん」もほぼ完売に

10月に行われた叡王戦第5局の主催者は「不二家」で、スイーツはすべて不二家のものが揃った。その中から藤井四冠が選んだのは、8月の新商品「コロコロしばちゃん」。
その後、不二家のほぼ全店で閉店時には完売する状況に。現在も販売中で、計画を大幅に上回る売れ行きだと話している。
(東海テレビ)