2012年、岡山操山高校で野球部の生徒が自殺した問題で、県教委が責任を認め、近く遺族に直接説明し、謝罪することがわかった。
生徒が自らの命を絶って9年、父親の今の思いを取材した。

「息子を信用しているので頑張れた」

岡山市内の墓地を訪れた父親は、高校2年生で自ら命を絶った息子に、ようやく良い報告ができた。

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亡くなった男子生徒の父親:
ようやく総論としては認めてもらったとは思っている。長かった。非常に厳しくつらい日々でした。息子を信用しているので、頑張り続けることができた

亡くなった男子生徒の父親

2012年、岡山操山高校の野球部でマネージャーをしていた息子は、監督からの激しい叱責を受けた後に自殺した。

岡山操山高校(岡山市中区)

岡山操山高校・廣本勝裕校長(当時):
行き過ぎた指導がなかったとはいえない立場

岡山操山高校の会見(2013年2月)

亡くなった男子生徒の父親:
学校・教育委員会は、息子の自死との因果関係は認めている。完全ではないが認めているという認識だったが、因果関係は分からないとすり替わっていた。これはどういうことかなと

亡くなった男子生徒の父親

県教委と学校は、監督の叱責と自殺との因果関係は分からないと主張した。
自殺の原因を知りたいと願う両親は、第三者委員会の設置を求めたが、設置までに実に6年の歳月が費やされた。

第三者委員会の初会合(2018年8月)

第三者委員会:
もっと協力してもらえる生徒が多かったはず

第三者委員会:
ひとえに事案が発生してから6年という時間の経過が大きかった。われわれも悔しい思いをしている

第三者委員会の会見

「ようやく真相究明の入り口に…」

今回、県教委が初めて息子の自殺について、監督や学校の責任を認めたことで、遺族はようやく真相究明の入り口に立てたと話す。

亡くなった男子生徒の父親:
やっと教育委員会が、今回の事件に向き合ってくれ始めたのかなと感じている

亡くなった男子生徒の父親

一方で、原因調査が適切に実施できなかった背景に「組織としての保身があった」と結論づけたことについては、改めて無念さをにじませた。

亡くなった男子生徒の父親:
ちゃんと適切に(県教委が)機能していたら、息子が死んで翌日にはできなくても、1カ月くらいの間にはできていた話が、やっと今、事件から9年以上たってできたことになる。非常に残念

亡くなった男子生徒の父親:
これから県教委や学校が対応していくと思うが、まずは誠実に調査報告書に向き合ってほしい

息子の死から9年。求め続けてきたのは、「なぜ息子が亡くならなければいけなかったのか」、「どうしたら防げていたのか」という疑問への真摯(しんし)な答えだという。

亡くなった男子生徒の父親:
まだまだ今後の適切な再発防止に向けて考えると、教育委員会の認識は、まだ十分ではないと思っている。一歩ずつ着実に。同じような環境で困っている人の少しでも力になれたら

(岡山放送)