前田悟「僕の武器は3ポイント」

「僕の武器は3ポイントシュートなので、そこは誰にも負けない自信とプライドを持ってプレーしている」。

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川崎ブレイブサンダースと横浜ビー・コルセアーズによる“神奈川ダービー”第2戦。

この試合にシックスマンとして出場した川崎ブレイブサンダースの前田悟(24)は、「武器」の3ポイントシュート3本成功を含む13得点を記録。前日のデビュー戦に続いてチームに勝利を呼び込んだ。

両チーム試合の主導権をつかみきれない中、第3クォーター序盤に前田の3ポイントで初めて川崎がリードを2桁に乗せた。
横浜はたまらずタイムアウトを要求。直後に森川正明(29)、須藤昂矢(24)の連続得点で点差を縮めるが、川崎はここでも前田が3Pシュートを決めて悪い流れを断ち切った。

前田は同じく新戦力のマット・ジャニング(33)とともに、前が空けば迷わずにシュートを打つことでチームに連勝の勢いをもたらした。

外しても「Forget」忘れて次に

昨季は3ポイントシュートに「波があった」という前田はお手本ともいえるジャニングからできる限りを吸収しようとする。アメリカ出身でこれまでイタリアやスペインなど欧州リーグを渡り歩いてきた名シューターだ。

「ヨーロッパでの経歴もすごいジャニング選手というシューターが身近にいるので、メンタリティなどアドバイスを聞いた。『一番はForget、つまりシュートを外しても忘れて次に次にということが大事だ』と言われた。ジャニング選手にはすぐには追いつけないので、少しずつ経験を積んで自分の中でいいものを見つけていければと思う」。

「日本一のシューターになりたい」

おととし新人王を獲得し、昨季は富山のチャンピオンシップ進出に大きく貢献した若きシューターに佐藤賢次ヘッドコーチも期待を寄せる。

「移籍してきてコーチ陣も含めて本人と話したときに『日本一のシューターになりたい』と言っていた。今、日本一のシューターといえば島根スサノオマジックの金丸選手なので、彼を超えるシューターになってくれと僕から話をした」。

昨季のMVP金丸晃輔(32)を超えて「日本一のシューターになりたい」。
熱い思いが指揮官の心を熱くした。

リーグ屈指の若手シューターの地位を確立しつつある前田の新天地での挑戦が始まった。

川崎ブレイブサンダース90-73 横浜ビー・コルセアーズ
(とどろきアリーナ・2403人)

加藤忍
加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。