黒板に鮮やかなイラストや文字を描く「チョークアート」

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本場オーストラリアで腕を磨き、今は沖縄県を拠点にチョークアートの可能性を追及するアーティストがいる。
沖縄・今帰仁村在住の「チョークアーティスト」栗田貴子さんだ。

栗田貴子さん:
「チョークアート」はもともとイギリスのパブで発達したアートで、植民地だったオーストラリアでパブから発展してカフェで用いられるようになった。そこからポップでカラフルなチョークアートが発達したと言われています

黒板に49色のオイルパステルを使って描く「チョークアート」。

栗田貴子さん:
チョークアートの1番の魅力は、完璧じゃなくていい所。きれいな絵じゃなくて、人の目を引くアート。

看板として飾られる事が多いため、細かい線などは無く、特徴だけを大胆に表現する。
チョークアートの第一人者として、日本のみならず世界を股にかけて活躍する栗田さん。これまで手掛けた作品は240を超え、数々の「食べたい」や「この店に入りたい」と思わせるアートを生み出してきた。

チョークアートとの出会いは大学生の時

栗田さんは、語学留学で訪れたオーストラリアでチョークアートに出会った。

栗田貴子さん:
シドニーとか街に行けば、手書きの看板がいっぱいありました

栗田貴子さん:
地域地域で有名なチョークアーティストがいて、そのアーティストを街の人も応援して、そういうスタイルはすごく良いなと思いました

語学留学の後、再びオーストラリアで現地の看板職人に弟子入りして技術を学んだ。
帰国後の2001年にプロの道へ。横浜でチョークアート専門会社を立ち上げた。

創作活動の傍ら、旅行で何度も沖縄を訪れていた栗田さん。豊かな自然に魅了され、2011年に製作拠点を沖縄に移した。

新型コロナの影響で様々な業種が苦境に立たされる中でも、チョークアートを描いてほしいというオーダーは絶えない。

栗田貴子さん:
何年も前から自分はお店をやりたかったと、計画されて来ている形が多い

アートを通して人の気持ちを動かす

日本語学校で教師をしていた島尻昌弥さんもその1人だ。

島尻昌弥さん:
言語学習を通して、みんなが集まれる空間作りをしたいなと思っています

2020年、勤めていた日本語学校を退職して起業に踏み切り、沖縄県内で生活する外国人を対象とした日本語教室を開校する。

島尻昌弥さん:
言語を習得する事で、自分の可能性を広げられる。そういった想いを、栗田さんに書いて頂きたいなと思っています

チョークアートの現場は、教室の壁一面の大きな黒板。

栗田貴子さん:
アメリカのブルックリンスタイルと言われているものなんですけど、白と黒だけで表現する。白と黒の濃淡で表現する。
お客様が求めているものが期待通りにできるという感覚を強く持って、書くようにしています

制作開始から6時間・・・ついに作品が完成した。

島尻昌弥さん:
もう圧巻ですね。自分が考えているコンセプトが文字化されて、それがアートになって、すごく嬉しいですね。身が引き締まる想いですね。もうやるしかないという覚悟が強く表れたれたと思います。
きょうを機会に、自分が提供できる日本語のレッスンをやっていけたらいいなと思います

アートが、様々な決断を後押しする。

栗田貴子さん:
線一本を書くのにもすごく想いを込めて書いていますし、たくさんの人がここに来て、この絵を見られるようにと願いながら書いている。その想いが、単なる板ですけどそこに込められている。
自分のアートの追及ではなくて、お客様の空間なので、お客様に選ばれた者として「エネルギーを持った絵」を描いていきたいなと思います

(沖縄テレビ)