新型コロナウイルスの感染拡大により、家で食事をする機会が増え、手軽で簡単に作れる料理のニーズが高まっている。

名古屋を代表する中華料理のシェフに、家庭でよく使う身近な食材を使って簡単においしい中華を作ってもらった。すぐに使えるテクニックが満載だ。

150円の塩ジャケで本格中華 ヒルトンの中華の達人直伝

ヒルトン名古屋にある「中国料理・王朝」。この道25年の今井伸料理長は、伝統的な中国料理を進化させた”モダンチャイニーズ“を得意とする名古屋が誇る中華の達人だ。

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今井料理長に、一般の家庭でも簡単に1人前500円以下で作ることができる料理を教えてもらった。それが、簡単でおいしい「ユーリンジャケ 揚げナスサラダ仕立て」。

揚げた鶏肉に長ネギと醤油ベースのタレをかけた中華料理「油淋鶏(ユーリンチー)」ならぬ、「ユーリンジャケ」。メインで使うのは、食卓でお馴染みの1切れ150円の塩ジャケだ。

そしてシャケに合わせるのが…。

今井伸料理長:
おいしいソースをたくさん吸わせたいので、長いナスよりも肉厚で丸々と太った美味しいナスを

肉厚な千両ナスに大葉や太葱、カット野菜、さらに夏らしく香り引き立つミョウガを使う。

ソースがしっかり浸み込むよう…ナスは手で絞ってスポンジ状に

まずは、下ごしらえから。シャケを皮が付いたまま一口大にカットし、コショウで下味をつける。

そして、旨味を閉じ込めるために、卵白と片栗粉でコーティング。こうすることで仕上がりがふっくらする。

ナスは皮をしま模様にむき、乱切りに。水に5分さらしてアクを抜いたら、手で握って水気を抜く。

今井伸料理長:
握ることによって、繊維が壊れてスポンジのような状態に。ユーリンソースをいっぱい吸ってくれる

薬味の下準備で、太葱はペティナイフや果物ナイフを鉛筆のように持ち、目入れをしてからみじん切りにしていく。

また、ミョウガと大葉は、風味や食感を楽しむことができるよう粗めのみじん切りに。これで下準備は完了だ。

一気に揚げることで、シャケのうま味がナスに伝わり風味豊かに仕上がる

続いてソース作り。醤油30グラム、酢30グラム、砂糖27グラム、ニンニク2グラム、ショウガ2グラム、ごま油3グラム、そして少々の豆板醤を混ぜていく。

今井料理長は、ヒルトンの店でもこの分量でソースを作っているという。家にある調味料で「王朝」の味の再現だ。

そこへ葱だけでなく、ミョウガと大葉で爽やかさをプラス。暑い季節にさっぱりと食べやすいユーリンソースの完成だ。

いよいよ、シャケとナスを一緒に揚げていく。

今井伸料理長:
シャケのうま味をナスに吸わせるために、少ない油で作ります。そうすることで料理が一つにまとまる

シャケのうま味がナスにも伝わり、風味豊かな仕上がりになる。揚げたナスはそのままユーリンソースの中へ入れてたっぷりソースを吸わせる。

シャケはソースに浸してしまうとサクサク感を損なってしまうため、食べる直前にかけるのがポイントだ。

パックサラダで彩りを…暑い夏にさっぱりと食べやすい

サラダ仕立てにするため、盛り付けもひと工夫。彩り豊かなスーパーのパックサラダを皿に敷き、その上にナスとシャケをのせる。

最後に、再びサラダを華やかに盛り付けたら「ユーリンジャケ 揚げナスサラダ仕立て」の完成だ。

爽やかなユーリンソースが、香ばしい塩ジャケにマッチ。ミョウガの香りでさっぱりとした、蒸し暑い夏に食欲をかき立てられる一品だ。

(東海テレビ)

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