2度目の「まん延防止措置」の適用で、愛媛県内の飲食業界はさらに厳しい状況となっている。そんな中、あえて新たな店をオープンした企業がある。
ピンチこそチャンスに…。代表の大野さんは、新たな戦略に打って出た。
夜から昼へ… 居酒屋をうどん店にリニューアル
7月、松山市中心部の花園町通りにうどん店「カクハチうどん」がオープンした。実はこのお店、以前は居酒屋だった。

奏・大野一誠代表:
今までは夜だけの営業だったが、夜が厳しかったら今の時期なら昼間だったり、市内の方が難しかったら郊外の方に、というのは必要なこと

このうどん店を手がけたのは、松山市で居酒屋の「艶吉」グループなどを展開する「奏」。
新型コロナウイルスの影響で飲食業界の苦境が続く中、運営する店舗のひとつを昼間に営業するうどん店にリニューアルした。

奏・大野一誠代表:
第一に周辺の店舗とかぶらないという点があって。昼時に働いている方は昼休憩が短かったりするので、さっと食べて…
鈴木瑠梨アナウンサー:
この時期のおすすめは?
カクハチうどん・岡田新店長:
今でしたら、こちらに書いている3種の中でも「冷やし坦々うどん」がよく出ます。ちょっと細麺になるんですけど、コシがあるタイプの麺ですね。生麺なのでダシがからんで結構いい感じ

ゆでた麺を氷水でさっとしめて器へ。
カクハチうどん・岡田新店長:
担々のダシをかけて、豚のミンチをちょっとピリ辛で炒めて。そこに、ゆでたチンゲンサイを
仕上げに糸トウガラシとゴマを乗せてできあがり。

冷たいうどんにピリ辛の坦々スープ。見た目も鮮やかで、食欲を刺激してくれる一杯だ。
鈴木瑠梨アナウンサー:
ちょっとピリリと辛さがくるんですけど、とっても濃厚です。麺にコシがあってスープに絡みやすいので、とってもおいしいです。担々麺のスープって、うどんにも合うんですね
「ネバネバ温玉冷やしぶっかけ」もこの時季限定。

オクラやメカブにヤマイモなどがトッピングされた、ヘルシーで涼やかなメニューだ。
イチゴの酸味になめらかな舌触り…“糸のように細い”かき氷
松山大学のキャンパスにオープンしたカフェも、うどん店をオープンした「奏」の関連会社が手がけた。

学生はもちろん一般の人も利用できて、「フルーツサンド」や「フルーツあめ」が人気メニュー。このカフェで今、注目を集めているのがメニューがあるという。
鈴木瑠梨アナウンサー:
わっ軽い!見てください。一本一本、繊維状になっていて衝撃的な見た目です

細長い糸のような氷が何層にも重なっている、その名も「糸かき氷」。どのようにして作っているのか?

D CAFE・玉乃井歩さん:
ズバリ言うと、氷を使っていない
かき氷なのに氷を使っていないとは、一体どういうことなのか…。
その秘密は専用の機械にある。独自にブレンドした液体を冷却したローラーで瞬時に凍らせて、繊維状に削り出しているのだ。

D CAFE・玉乃井歩さん:
氷を使っていないのがポイント。味が濃く残る
液体の段階ですでにイチゴの味付けがしてあるため、シロップをかけず、そのまま味わうことができる。
鈴木瑠梨アナウンサー:
口に入れた瞬間、あっという間に溶けてなくなりました。一本一本繊維状の舌触りを感じられてなめらかです。イチゴの酸味がほのかに感じられて、とってもおいしいです
コロナ禍で出口の見えない苦境が続く飲食業界。しかし、ピンチだからこそ、これまでにないチャレンジで活路を見出す。

奏・大野一誠代表:
待っていても状況はなかなか変わらないので、自分たちで行動して、できることはやることが大事。なんとか営業は続けていきたい
(テレビ愛媛)