自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家が注目したのは、twitterやインスタグラムなどに育児漫画を投稿している、もしこぴ(@moshikopi)さんのこんなエピソード。

「2歳9カ月の息子は、イヤイヤが始まるとパパが『気持ちの切り替えに行こうね』と外に連れ出してくれる。そのうち、自分から『気持ちの切り替えできた』『気持ちの切り替えに行く』と言い出すようになりました」

この記事の画像(9枚)
子どもの「気持ちリセット」に有効なのは…記事の後半に続く!

何をしても「これはヤダ!」「こうしたかった!」と泣いたり怒ったりの“イヤイヤ期”。パパママもつられてイライラしてしまいがちだけれど、こんな風に「気持ちの切り替え」をしているというアイデアも。

でもこんな風に自分から「気持ちの切り替えがしたい!」と言い出してくれる子どもたちは少数派?“イヤイヤ期”の子どもたちを落ち着かせてくれる「気持ちの切り替え」って、何をしたらいの?育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いた。

「気持ちの切り替え」に導く有効な方法

――イヤイヤ期の子どもにとって、一度外に出るなどの「切り替え」は、気持ちをリセットするのに有効なの?

はい、有効と言えます。子どもが、「イヤイヤ」とこだわりたくなる事象が目の前にあると、その場で何を言っても、取り付く島もないことが多いですが、別の場所に行き、目の前に違う景色が広がると、自然とそこに注意が向きやすくなるからです。

別の場所と言っても、子どもだけを外に出すのとはニュアンスが違います。親と一緒に外に出つつ、それぞれが景色を見つめながら気持ちを静めていくのは、とてもいい切り替え術だと思います。


――「自分で気持ちの切り替えができるようになる」のは、何歳ごろから?

一般的に見て、赤ちゃんよりは子ども、そして子どもよりは大人の方が気持ちの切り替えが上手なように、成長に伴って感情の切り替えが容易になってくるというのは確かにあります。ですので、平均的には、幼稚園~小学校低学年あたりでだいぶ上手になってくる子が増える印象です。

でも周りを見渡せば、大人になっても気持ちの切り替えが苦手な人はいますよね。そのため、「〇歳になればOK」と単純に年齢ではくくるのは難しく、とても個人差があるものなのです。

その差が出る要因についてですが、もともとの性格で切り替えが苦手な子もいる一方、自分で感情をコントロールする経験が不足していて、赤ちゃん時代のままを引きずってしまっている子もいます。

赤ちゃんの頃は、泣いたら、パパやママに抱っこしてもらったり、なでてもらったりして、“泣き止ませてもらう”のが普通ですが、その子の自立のためには、自分自身で泣き止むことも大切です。とくに小学校に上がり、親から離れて過ごす時間が増えると、できるかできないかでその子の1日が大きく変わってきてしまいます。

自分で自分をなだめられる子は、学校でたとえイヤなことがあっても自力で復活できますが、常にだれかに“泣き止ませてもらう”のが習慣になっていると、学校が無防備な場所に感じられ、「学校に行きたくない」のようなトラブルになることも出てきてしまいます。

一概に2歳の子はこのレベル、10歳ならこのレベルとは言えないのが感情の切り替えなので、小学校に上がるまでに自分で気持ちを切り替える経験を多くさせてあげるのはとてもいい試みです。


――どんな行動が「気持ちの切り替え」になりそう?

やはり目に見えるもの、耳に聞こえてくるもの、このような五感に伝わるものを変化させるのは有効と言えます。

「そういえば、美味しいクッキー買ってきたんだ! 一緒に食べようよ」
「なにこれ! すごい!!」
「ねえこれ見て、一緒にやってみたくない?」

小さいうちは、子どもの気持ちが惹けそうなものを親の方から持ちかけて、きっかけを作るといいと思います。あとは、スマホを取り出して、電話を受けるフリをし、

「もしもし、えっ!? あ、そうなの。わかった、すぐ行ってみる(と電話を切るフリ)。ねぇねぇ、○○ちゃん、スーパーに行こう!」

このように“お芝居”を打つのも切り替えに役立つでしょう。
そして段々と、

「お外に出て、気持ち切り替えよう」
「ほら、こうやって大きな息をしてみよう」
「お空を見上げてみよう」

など、子どもがその後も使える形の“切り替え術”を混ぜていけると理想的だと思います。

「一緒に外に出てみる」「おやつに誘ってみる」など、今“イヤイヤ”が起きた対象から離れて、別のものに興味を向けるのは「気持ちの切り替え」に有効。
「気持ちの切り替え」ができるようになる年齢には差があるそうだが、こういった経験を小学校入学前に積んでおくことが、その先の生活でも大切になってくる。

“イヤイヤ”につられて、ついイライラしてしまう…そんな時は、子どもと一緒に一度気持ちをリセットしてみるのもいいかもしれない。

あなたの投稿が漫画になる!エピソード募集中

「聞きコミ PRIME online」では皆様からの「育児あるある」エピソード投稿をお待ちしています。

・「もういらない」と言ったから代わりに食べたおやつ。「やっぱり食べる!」と言われて大慌て…同じものを用意しても「さっきのがいい!」と泣かれて大苦戦!
・無くしたと思っていたスマホを冷蔵庫の中から発見!なんでここに入れちゃうの!?

などなど、「育児あるある」に隠された子どもたちの気持ちを探ってみませんか?
あなたの投稿が漫画になるかもしれません。

※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
※改めて取材をさせて頂く場合もございます。

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)