9月に開催されるミライ・ステージ。
そのミライ・ステージの総合演出を任されていたのが宮崎・延岡市出身の本田誠人さん。ただ本田さんは、2021年1月すい臓がんでこの世を去った。
今回、亡き夫の遺志を引き継ぎ、未来へ進む妻の姿を取材した。

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俳優・演出家・脚本家とマルチな才能に溢れた本田誠人さん。画像は2020年11月、ふるさと延岡での舞台。この時すでにすい臓がんという病魔と闘っていた。

2020年11月時の写真
2020年11月時の写真

2021年1月30日 本田誠人さん逝去(享年47)。本人の意思で、亡くなったことは葬儀が終わるまで近親者にしか知らせなかった。

故 本田誠人さんの妻・泉さん:
最後まで隠していましたね、たぶんみんなを驚かせたい、心配されたくもないし、死んじゃいましたって笑って言いたいというか、人生自体が誠人さんの舞台だったのかな

ーー国文祭の総合演出「ミライ・ステージ」を任された時の誠人さんの様子は?

故 本田誠人さんの妻・泉さん:
お話いただいた時にすごく喜んでいて…しかもその演出させていただくのがミライ・ステージって、未来とかそういうのが好きなので、前向きな人なので、すごく気合も入っていたし、とにかく楽しみにしていた

痛みが出ている時も本田さんはパソコンに向かい、台本を書いていたそう。

故 本田誠人さんの妻・泉さん:
常にパソコンを開いてここのソファに座って、寝転がってでもパソコン打ったりしていましたね

ミライステージで上演する、高校生にスポットを当てた演劇「群青」。ただ本番でそのステージを見ることはかなわなかった。

演劇「群青」の台本
演劇「群青」の台本

故 本田誠人さんの妻・泉さん:
「どうなるんだろう?」って、亡くなった時に一瞬よぎって…もうそれ(ミライ・ステージ)自体がなくなるのかなとか、色々思ったんですけど、一緒に作ってきたというか、色々話していたりもしていたから、ゼロにはしたくなかったから。なかったことにはしたくなかったから…いろんな人の助けを借りて、形にしたいって思いました

自身も劇団を主宰する泉さんは、夫の思いを引き継ぎ総合演出を任された。
若者による新しい文化を表現するミライステージでは、演劇やコスプレイヤーのファッションショー、写真と短歌と音楽の異文化コラボレーションなどが予定されている。

故 本田誠人さんの妻・泉さん:
特殊と言えば特殊、面白いんですけど。なんか上がっていっている未来に向かってという感じもあるし

故 本田誠人さんの妻・泉さん:
私はどっちかといえば「あ~いい、私なんて」というタイプなんですよ。誠人さんと出会って「やれるよ、絶対やったほうがいいよ、勉強になるよ」って、一歩踏み出してチャレンジさせてくれたのは誠人さんだったから、今回もきっとどこかで背中を押してくれているんだろうと思います

誠人さんと一緒に、泉さんも今未来に向かって進んでいるという。
ミライ・ステージは、9月25日の高千穂通りで開催される「いざや、みやざき宵祭り」の3つのステージのうちの一つとして開催される。

(テレビ宮崎)

テレビ宮崎
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