「つけっぱなし」と「こまめに消す」どっちが得?

2021年の夏もまた猛暑の見通しで、エアコンの稼働が増えることが予想されている。

経済産業省・資源エネルギー庁によると、真夏のピーク時の消費電力の約6割はエアコンが占めるといわれているため、光熱費が心配と感じている人も少なくないのではないだろうか。

こうした中、パナソニックは、真夏におけるエアコンの「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」の光熱費の違いについて、独自の実験結果をもとに検証し、その結果を7月9日に公表した。

パナソニック独自のアルゴリズムを用いて、同じ外出時間でも外気温条件によって帰宅時の運転の消費電力が異なることに着目したシミュレーションを行った結果、外気温が35度以上の“猛暑日”のような場合は、室温が上昇しやすいため、「つけっぱなし」運転がお得。

30度程度までであれば、室内温度がそこまで上がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながることが分かった。

電気代の差異(提供:パナソニック)
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ただし、今回のシミュレーション結果は、断熱性の高い住宅を想定していて、実際の電気代は、住宅の断熱性能やエアコンの設置環境などによって異なるという。

電気代がお得になるかどうかの境目は「35度」、この理由としてはどのようなことが考えられるのか?また、今回のシミュレーション結果をどのように活用すればよいのか?

パナソニックの担当者に聞いた。

では、最高気温予想が35度以上であれば、つけっぱなしで外出?

――お得になるかどうかの境目は「35度」。この理由としてはどのようなことが考えられる?

(パナソニックの)社内でも境目が35℃になったことに関して、協議・検証いたしましたが、シミュレーションの結果、このような値になったに過ぎず、それ以外の数字面での科学的根拠は、特に我々の方でも確認できませんでした。
 

――今回のシミュレーションの結果を活用する場合、「家を出る際に最高気温予想が35度以上であれば、つけっぱなしで外出する」といった使い方でよい?

あくまでも、『エオリア(パナソニックのエアコン)』のログデータ(コンピュータなどが一定の処理を実行したことを記録したデータ)をもとにシミュレーションした結果になりますので、この条件下においては、そのように言及していただいて、問題ございません。

ただし、今回のシミュレーション結果は断熱性の高い住宅を想定しています。
実際の電気代は、住宅の断熱性能やエアコンの設置環境等の使用条件によって異なります。

エアコンの冷房効率を上げる方法

パナソニックは「エアコンの冷房効率を上げる方法」も、いくつか紹介している。 

まずは、「エアコンのフィルター掃除で年間約1万円以上の節約になる」

エアコンの汚れは、能力の低下、消費電力の増加、本体の寿命を縮めることにつながる。
実際にエアコンフィルターを1年間掃除しないとフィルターの目詰まりで、年間で約25%も電気料金が無駄になってしまうという実験結果もある。

パナソニックの実験結果では、フィルター掃除をすることで年間約1万円以上電気代を節約できることが分かった。
(※パナソニック製品「F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験)

そして、「冷房運転時に最適な風向きと風量を知れば、年間約1200円以上も節約になる」

エアコンの風も上手に利用し、冷房効率を上げて節電に繋げる。
まずは風向き。冷たい空気は低い場所にたまるため、一般的に冷房時は上向きで風を送ると広範囲を冷やせると言われている。扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくすのもオススメ。

次に風量。
冷房の温度を1度上げるだけで、約10%の節電になるともいわれるが、冷やすために使う電力よりも風量を上げる方が使用量は少なくて済むので、設定温度を下げるよりも風量を上げた方が節電になる。

冷房を1度上げ、風量を上げることで、年間約1200円以上、節約することができる。
(※パナソニック製品「F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験)

最適な風向きと風量(提供:パナソニック)

その他には「部屋の中に直射日光が入らないようにすること」「エアコンの室外機の周りに物を置いたり、囲ったりしない」「古いエアコンなら買い替えたほうが安くつくこともある」も紹介している。

室外機の周りに物を置いたり、囲ったりしない(提供:パナソニック)

エアコンの「つけっぱなし」と「こまめに消す」。パナソニックのシミュレーションによると、得になるかどうかの境目は「外気温35度」だという。
実際の電気代は、住宅の断熱性能やエアコンの設置環境などによって異なるということだが、迷ったら活用してみてもいいかもしれない。