福岡市中央区にある賃貸タワーマンションが解体されることがわかった。なぜ、わずか築15年のタワーマンションが解体されるのか。
背景にあるのは、2015年に発覚したある問題だった。
入居者への説明もなく突然、マンション解体を宣言
2015年、東洋ゴム工業(現TOYO TIRE)が、地震が起きた時に建物の揺れを少なくする免震ゴムの性能を偽り、製造販売していたことがわかった。

偽装製品が使われたのは、病院や庁舎など全国で154棟。

TOYO TIREは交換などを行い改修を進めることになったが、その対象のひとつになったのが今回のマンションだった。

ところが…。
「最終的には本マンションを解体せざるを得ないという結論に至り、ご退去をお願いする運びとなりました」
7月、管理会社は入居者に直接説明もなく、マンションの解体を宣言したのだ。

戸惑う住民…詳細な説明を求める声も
住民の女性:
取り壊しが決まりましたっていう、2022年6月までに退去してくださいっていう書類が1枚、来た

住民の男性:
ちょっと誠実さに欠けると思います

住民の男性:
しかるべき説明があるべきでしょうね

住民の転居に伴う費用については、TOYO TIREが賃料6カ月相当を支払うことが決まっている。
現在、管理会社側は解体する理由を明らかにしていない。また、TOYO TIRE側も「当社からは答えられない」としている。
解体決定に至った詳しい説明がなく、唐突な引っ越しを迫られる住民の間には困惑が広がっている。
(テレビ西日本)