音を立てて降る、激しい雨。これは7月8日午前6時ごろの広島市内の様子だ。広島市では、6時間の雨量が観測史上最大の146ミリとなった。

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活発化する梅雨前線の影響で、西日本と東日本では10日にかけて大雨になる恐れがある。

8日も各地で被害が出た。広島県東広島市では午前7時ごろ、市内を流れる川が氾濫した。一般の方が撮影した動画を見ると、濁った水が大きなうねりをあげているのがわかる。

この大雨で店舗などが床上浸水となった。アパートも浸水したため、救命ボートが出動して住民を救助した。

土砂災害の危険性も高まっている

広島県三原市では、川の堤防の一部が壊れて水があふれた。車が水没したり、住宅が床上浸水する被害が出ている。

浸水した地域の住民:
(会社に)朝泳いでいって。冷蔵庫とかももう真横を向いて浮いていたりとかですね

岡山県倉敷市では、大雨で冠水した橋から高齢の男性が転落し死亡した。

これまでの雨で、島根県、鳥取県、広島県、岡山県、兵庫県では土砂災害の危険性が非常に高まり、土砂災害警戒情報が発表されている地域がある。

鳥取県倉吉市では、土砂崩れにより、工場の従業員が巻き込まれたとの情報があった。8日午後6時現在、2人は救助されたが、1人の安否が不明となっている。

土石流被害の熱海では捜索活動に影響

一方、土石流の発生から6日目となった静岡県熱海市でも、8日は正午ごろから視界が悪くなるほど雨脚が強くなり始めた。

足元では濁流が流れる中、捜索を続けていたが、大雨の影響で捜索活動が一時中断となり、警察官が現場から離れる様子が見られた。

8日は警察、消防、自衛隊による懸命な捜索活動により、新たに2人の死亡が確認された。

これで死者は計9人、安否不明者は22人となった。

(「イット!」7月8日放送より)